日経BPnet セカンドステージに「くるまのわざ」として連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2006年7月27日です。記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。

 1940年代にVWビートルが世界のベーシックカーとして登場し、50年代に英国ミニがそれに⾰新を与えた。それを踏まえて、1970年代、「世界のベーシックカー」を標榜して送り出されたのがホンダ・シビックである。

「世界のベーシックカー」として1970年代の登場したホンダ・シビックは、その後のホンダにとっての基礎をつくるモデルになった
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 最初こそマーケットは戸惑いを見せたが、シビックがそれまでの基準を塗り替えるほどの「世界のベーシックカー」であることが理解されると、新しいホンダ・ファンが生まれるようになった。以後、アコード、レジェンドなど、ホンダが新しいステップに踏み出すベースにもなったクルマ、シビック。ホンダにとってもその後の基礎となる、まさにベーシックカーになったエポックメイキングなモデルとして忘れられない。

 といっても、シビックが特別な新技術をもって登場したというわけではない。シビックで一番評価されるべきは、その斬新なコンセプトと全体のバランスのよさであり、それを日本のマーケットで実現したことが「価値」であった。