日経BPnet セカンドステージに「くるまのわざ」として連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2007年1月17日です。記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。
初代スカイラインGT-RことPGC10型。「ハコスカ」と呼ばれるようになる、しれっとした4ドア・ボディだが、エンジンフードの下には驚くべき高性能エンジンが納められていた。後方はモデルチェンジ後のKPGC110
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「間もなくGT-Rが復活する」

 そういったニュースがクルマ好きを中心にだんだん声高になってきている。いうまでもなく、スカイラインGT-Rは多くのクルマ好きが待望する国産きってのスーパースポーツ。そもそもスカイラインというモデルそのものが、国産にあっては珍しく、独自のアイデンティティを有するモデルであった。

 プリンス自動車の小型車として1957年に誕生、1960年代はじめにモデルチェンジされて以来、日産自動車との合併吸収で日産スカイラインとなってからも、日産車であるより以前にスカイラインの名前の⽅がひとり歩きしていたようなところがあった。よくいわれる「神話」のあるモデルだった、というわけである。

 その「神話」の源となったひとつがスカイラインGT-Rの存在だ。1969年に発表されたPGC10型と称するそれは、当時の4ドア・スカイラインのフォルムそのままに、エンジンに当時のレーシング・プロトタイプ、プリンスR380で使われていた高性能エンジンをデチューンして搭載した、スーパー・ヴァージョンであった。

 いまでいえば、ル・マン用のエンジンを載せたポルシェ・カレラGTか、はたまたF1のエンジンを載せたフェラーリFXXか、といったような衝撃があった。