CESAとともにゲーム産業の発展を目指す

――JOCの加盟がJeSUの大きな命題として常に話題に上りますが、具体的な加盟時期は見えているのでしょうか。

岡村氏: 加盟条件がこの4月から厳しくなったのですが、なるべく早くJOCへの加盟を認めていただけるよう働きかけていくつもりです。ジャカルタで開催されるアジア大会が8月に迫っていますし、国際的な競技大会に日本代表を送るのはJeSUの使命ですから、もしJOCへの加盟が間に合わなくても、JeSUとして選手を送る意気込みでいます。
 現状、競技タイトルは決定していませんが、2022年に杭州で行われるアジア競技大会では正式なメダル競技になると言われています。2024年のパリや2028年のロサンゼルスオリンピックに向けても、eスポーツの正式種目化へのベクトルはどんどん強くなっています。しかし、まずはJOCへの加盟を果たさなくてはなりません。

――2020年の東京オリンピックについてはいかがでしょうか。

岡村氏: TGSをはじめとする各種大会を一つでも多く開催し、成功させることが社会的認知につながり、それがさらに活動の幅を広げることにもつながっていきます。東京オリンピックに関しても何か関わりが持てないかと、いろいろ活動しています。2020年まであまり時間はありませんが、具体的なご報告ができる日も来るのではないでしょうか。

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――最後にJeSUの会長として今後の展望をお聞かせください。

岡村氏: CESAやJOGAといった業界団体はもちろん、JeSUが推進するeスポーツ産業のステークホルダーとして考えれば、そこには興行主や選手といった多くの立場の人たちが含まれます。こうした人たちや各団体間と密接な関係を作っていきたいですね。
 ゲームの実況解説者やイベントを盛り上げるeスポーツ独自のソリューションが生まれるなど、新しい職業を生み出す可能性を秘めていることを考えても、スポーツ産業振興として、eスポーツの存在がより大きくなってくるのは間違いありません。ゲーム産業を発展させる両輪として、CESA、JOGAとともに頑張っていきたいと思っています。

◇   ◇   ◇

 ネット上では、JeSUへの疑問や一部批判的な見解も散見される。しかし、それらに対する岡村会長の返答はよどみなく、その内容も明快なのが印象的だった。JeSU自体、設立に動き出してから1年にも満たないことを考えれば、まだ着手できていない課題が残されていても無理はない。今後、各種レギュレーションの内容やその運用、そしてJeSUという団体の在り方に関しても、よりオープンに議論を展開していくとのこと。「疑問や批判も広く受け付ける」という岡村会長の言葉に、新たな産業の芽でもあるeスポーツの振興に対する覚悟が表れていた。