選手をeラーニングでサポート

――選手育成もJeSUの活動内容として当初からうたわれていますが、これについてお聞かせください。

岡村氏: eラーニングなどの実施を予定しています。内容的にはスポーツマンシップの啓蒙や、納税方法、そしてドーピングなどの知識に対する教育などですね。

――ドーピングですか?

岡村氏: eスポーツでは長時間の集中が大事であると同時に、一般の人が想像する以上に体力も必要となります。他の運動競技と同様、向精神薬をはじめとするドーピング問題と無縁ではありません。オリンピックなどの競技大会へ採用されれば、厳格な対処が求められるようになるでしょう。これについては選手だけでなく、大会主催者や業界全体が意識を高めていく必要があります。ドーピングの禁止薬物のリストは日々更新されていますから、最新の知識を選手に広め伝えるための手段としてeラーニングは最適と言えるのではないでしょうか。

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――eスポーツ選手はそういった自覚はまだ浅いかもしれませんし、人気スポーツみたいに専門の栄養士をつけて日々の生活全体を管理してもらうわけにもいかないですしね。

岡村氏: プロとしての自覚という意味では、納税に関する知識も欠かせません。たとえばプロ野球に入団した選手が契約金を派手に使ってしまって翌年に大変なことになる、といった逸話があったりします。同様にこれまでプロゲーマーとして活動実績のある選手ならともかく、新たにプロライセンスを得て活動を始める選手の中には、所得に課税されるといった知識に乏しい人もいるかもしれません。
 もう一つ、反社会的勢力の排除もJeSUの大事な命題です。人を多く集めて多額のお金が動くようになれば反社会的勢力が入り込む恐れがあり、しかも表面的には分かりづらいこともあるでしょう。そうした勢力と関わりを持たないよう注意を喚起することも、選手育成という面では重要になってくるはずです。

――そういったJeSUの活動資金はどうやって確保される予定ですか。

岡村氏: 事業利益を目的としていない一般社団法人である以上、JeSUの会員として参加していただける企業を増やす努力が必要です。たとえば国際大会に選手を派遣する場合、「自費で行け」とは言えませんよね。滞在費や渡航費などの援助が必要となります。こうした原資を得るためにも、活動実績を増やしてeスポーツの社会的認知を深めれば、支援していただける企業も増えてくるのではないでしょうか。