『パズドラ』のeスポーツに力を入れる理由

――もう1つ、成長を感じたこととは何でしょう?

森下: 文章への抵抗感がなくなったことでしょうか(笑)。もともと活字がとても苦手だったのですが、アニメのシナリオプロットを書いていくうちに、文章への抵抗感がなくなってきたと感じています。

 ちょうど4月からは新たに、その名も『パズドラ』というタイトルのアニメが始まります。『パズドラクロス』とは異なり現代が舞台で、主人公がスマートフォンを使って『パズドラ』で戦っていく、僕が昔からやりたかったスポコン人情劇になっています。

TVアニメ『パズドラ』。(C) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved. (C)ガンホー・オンラインエンターテイメント/パズドラプロジェクト・テレビ東京
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――今回のアニメはプロゲーマーによる対戦がテーマとなっています。『パズドラレーダー』の対戦機能実装と、eスポーツが大きく影響しているのでしょうか?

森下: 対戦がなければこのアニメは難しかったでしょうね。『パズドラ』は、もともとアクションゲームが作りたかったのですが、殴ったり切ったりするのではなく、アクションには見えないけれどアクション性を重視した、カジュアルに遊べるゲームがコンセプトでした。

 ですが6年が経過し、プレーヤーの修練度が上がりプレーがうまくなっています。そこで競い合う要素を入れたいと思い、これまでにも『パズドラチャレンジ』を提供し、「パズドラジャパンカップ」を5回実施するなど競技性の部分にも力を入れてきました。ですが『パズドラレーダー』の対戦では、1対1でのバトルの仕組みにも力を入れており、スキルによる駆け引きや、パズルアクションのうまさをより求めるようになっています。

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『パズドラレーダー』(C) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

――『パズドラ』はJeSUのプロライセンス発行タイトルにもなりました。eスポーツに力を入れているのはなぜでしょう。

森下: eスポーツという言い方はしていないのですが、実は2003年から『ラグナロクオンライン』で、チーム戦やギルド戦などで競い合う大会を展開してきましたし、それに『パズドラ』も大会を5年間継続して展開してきました。それゆえeスポーツは、僕らからしてみれば普通の流れでしかないのです。

 プロライセンスを発行する団体を作ることには賛否がありますが、どこかで何かを踏み込んでいかないと状況は大きく変わりません。そのためには団体が閉鎖的になるのではなく、メーカーやプレーヤー、コミュニティー含め開かれた形で意見を交わしながらやっていかないといけないと思っていますし、そのことが問題を解決する突破口の1つとなり、関心を持たれることが産業全体にとってもいい影響を与えるのではないかと思っています。

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