演奏活動でメシを食っていたこともある、音楽とITにはちょっとうるさいライターの湯浅英夫氏が、自分がハマった物について、そのハマった穴を解説していく。

 80年代~90年代初頭に学生時代を送った筆者にとって、音楽を聴くメディアとしてはカセットテープが最も身近だった。レコードは高くてなかなか買えなかったので、貸しレコード屋から借りてきては自宅のカセットデッキでテープに録音する日々を送っていた。

東芝のCD/ラジオ/SD/USB/テープの再生に対応したハイレゾ対応CDラジカセ「Aurex TY-AK1」。実売価格は2万6000円前後
[画像のクリックで拡大表示]

 カセットデッキのヘッドクリーナーは欠かさず、FM雑誌に付いてくるカセットレーベルも集めていたものだ。再生中に別のテープに鉛筆を挿しこんでくるくる回して巻き戻したり、レコードジャケットの裏側を見て“A面は合計19分44秒、B面は合計21分19秒ぐらいだから46分テープでいいな”という暗算をするのも得意だった。当時は新譜のリリースも、レコードと同時にカセットテープで行われたりしていた。

 昨年末、そうして集めたカセットテープの一部が押し入れから発掘された。20年ぐらい前のMDラジカセが手元にあるのでそれで聴いてみたが、さすがにいい音とは言い難い。しかしせっかくなので、これをデジタル化してみたいと思った。中には未だCD化されていない貴重な音源もあったし、ラジオ番組のエアチェックもあったので保存しておこうと思ったのだ。

 以前なら、アナログ音声を入力できるUSBオーディオインターフェースを用意して、ラジカセとPCを接続して取り込む(デジタル化する)ところだが、そういうのはもう面倒くさい。そう思っていたときに発売されたのが東芝のハイレゾ対応ラジカセ「Aurex TY-AK1」(以下TY-AK1)だ。早速借りて試してみた。