高級プレーヤーを買う人の気持ちが少し分かった

 手持ちのいろいろなCDをリッピングできたところで、次に同じCDをGRANBEATと普段使っているXperia Z5でリッピングして聴き比べてみることにした。GRANBEATよりさらに古いがXperia Z5もハイレゾ対応スマホであり、外出先で使う音楽プレーヤーとして、音には結構満足していた。

 その結果、音の違いにがくぜんとしてしまった。同じ音源を同じ設定でリッピングしたデータを同じヘッドホンで聴いているのに、GRANBEATで聴いたときの方が音に厚みと艶があって伸びやかでクリアでノイズも少なく、一聴して“いい音”だと判断できるレベルの違いがあった。耳が喜ぶ音だ。さらに定額制音楽配信サービスSpotifyを両機種で聴き比べてみたが、こちらも同じ曲を聴き比べたときに歴然とした差があった。昔リッピングしたMP3データの聴き比べもしてみても差があった。これがONKYOが本気で作ったプレーヤーの実力なのか。

 正直言ってGRANBEATというと、ハイレゾの音楽配信サービスを使う人やオーディオマニア向けの非常にニッチな製品というイメージだった。しかしMP3データを聴く人やSpotifyなどの音楽配信サービスを使う人にとっても、音を劇的にリッチにしてくれる製品だった。むしろ、そういう人にこそ有用な製品と言ってもいいかもしれない。今回使ったGRANBEATは借り物だったのだが、返却するのが惜しかった。スマホ全盛の時代に高級プレーヤーをわざわざ買う人の気持ちが分かるような気がする体験だった。

ハイレゾスマホとCDレコの組み合わせは相性がよい
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湯浅 英夫(ゆあさ ひでお)
元ジャズミュージシャンのライター。PC、スマホ、ネットサービスなどIT関連を中心に執筆しつつ、たまにウッドベースやエレキベースを弾いている。音楽の守備範囲はジャズから古いソウル、ロック、AOR、MPBまで雑食。ジャズと楽器には少しうるさい。