これこそ、もうけがない

 “メインディッシュ”に取り掛かることにする。ネットの口コミでも「大きくて安くてうまい」と評判の「豚バラ」と「ねぎま」だ。

 まずは、豚バラ。でかい! 皿いっぱいだ。豚バラ串というより、ミニステーキである。これが160円とは驚くしかない。味も文句なし。豚の脂身は好きだがカロリーその他が気になるという人は、他店を控えてまずここに来るべし。

これが160円はあり得ないだろうという豚バラ
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 ねぎまも豚バラに負けず巨大だ。こちらも160円。鶏の胸肉を使っているので、さっぱりしていてかみ応えがいい。モモ肉だとちょっとくどいかもしれない大きさだ。

豚バラに負けず巨大なねぎま
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 豚バラもねぎまもこの大きさなのに、肉もねぎもまったくグラグラせずに串に収まっている。福田さんによれば、この串打ちは大変難しく、できるようになるまで3年は掛かるのだそうだ。持ち帰りの人たちが注文する人気メニューは、圧倒的にこの2つのようだ。

「しかし、これで持ち帰りだと、それこそ、もうけがないでしょう?」

「そうだねえ」

「利益は、やっぱりお酒で出すんですか?」

「そう。だから『持ち帰りできます』という貼り紙は外しちゃったんだけどね」

 でも、相変わらず持ち帰り客はひっきりなしにやってくるし、福田さんも「あいよ!」と機嫌良く返事している。実を言うと、お店のホームページに「大井町店は持ち帰り専門」と相変わらず書いてあるし、口コミサイトも同様だ。なので、仕方ないのである。福田さんは、このあたりノータッチのようだ。

 それに、部活帰りの中高生が買っていくらしいのだが、福田さんはそれを喜んでいる節がある。「常連の高校生が友達を引き連れてくることもあるな。ハンバーガー屋よりこっちのほうがいいんだって。砂肝が好きらしいよ」。

 渋い高校生だ。