この記事は「nikkei BPnet」に2014年11月25日に掲載された「“チェーン店風”でも決して侮れない」を転載したものです。内容は基本的に掲載日時点のものとなります。
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東京の西部、西武新宿線上石神井駅南口を出て、上石神井商店街を西へ200m弱歩くと、右手にチェーン店調の明るい焼き鳥屋が現れる。「すがれた店」を追い求めて来たこの連載だが、うまいかどうかはやはり地元の人に聞くべきだと思い知った。

 東京の大半の地域は知っているのだが、いくつかの地域だけ知らないような書き方をときどきしていることに気が付いた。わざとではないのだが、心の奥底で見栄を張っていたのかもしれない。

 正直に告白すると全く逆で、東京のいくつかの地域は知っているのだが、大半は知らないといったほうがいいだろう。第一、東京は広い。一生かかっても大半などやはり難しい。

 特に、東京の西のほうは知らない。昔から中央線と接続する地域に住んでいたので、三鷹までは何とか分かる。立川や八王子のイメージもある。だが、私鉄沿線は下北沢や自由が丘で飲んだことがあるぐらいで、もう全く分からないと言っていい。

 とはいえ結構気にはなっていた。年に数回程度だが、妻に付き合ってトレッキングに行くことがある。秩父に行くときには西武新宿線に乗ることになるわけだが、絶対うまい飲み屋があるよね、と思われる駅がいくつもあるからだ。

 土地勘のない場所は知っている人に連れて行ってもらうに限る。幸い、西武新宿線沿いに住む知人が、この連載を熱心に読んでくれていることが分かり、同行してもらうことにした。

「てっぺん」を紹介してくれた大谷さん
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 今回同行してくれたのは、医療サービス関連の会社で管理職を務める大谷裕さん(47歳)。最近結婚されたが、それまでは一人飲みが好きで、上石神井近辺のめぼしい飲み屋を何軒か知っていると言う。彼が「おいしい焼き鳥屋」ということで連れてきてくれたのが、今回ご紹介する「てっぺん」だ。