新たな発想と行動力で社会にイノベーションをもたらす人々が、自身の言葉で語るプレゼンテーションイベント「N IDEA(エヌ・アイデア)#7」がTREND EXPOの会場で開催された。今回のテーマは「地方創生・地域発ヒット」、全国各地で自立的な地域活性化の取り組みを進めている4名のキーパーソンが熱いプレゼンを繰り広げた。

 キーノートスピーチを行ったのは、NPO法人 東北開墾 代表理事・日本食べる通信リーグ 代表理事の高橋博之氏。岩手県出身の高橋氏が「食べる通信」を立ち上げたのは、東日本大震災がきっかけ。

 「生きるということを自覚するには、食べることと向き合うことだと思い至った」という。ほかの生き物の命をいただいて自分の命をつないでいるということを理解するため、生産者を徹底的に取材し、その食べ物がどのように生まれたのかを食材とともに届けるというユニークな取り組みだ。

 「活発なコミュニケーションが始まりました。消費者は自分が口にしているものの意味を知り、生産者は消費者が受けた感動の声を聞く。喜んだのは生産者です。これまで消費者からは生産者の顔が見えることはあったけれど、生産者から消費者の顔が見えることはなかったんです」と高橋氏は熱く語る。

 消費者と生産者の直接的な交流が生まれ、生産者を訪れる読者も増えた。生産者のやりがいは大きくなり、都市生活者には田舎の親戚のような存在ができる。この活発な交流を知った人たちが、今や全国36もの地域で独自の「食べる通信」を立ち上げているという。

高橋博之氏 NPO法人 東北開墾 代表理事・日本食べる通信リーグ 代表理事