カテキンの力でウイルスを不活性化、加湿器に入れる天然系添加剤

 TRENDY EXPO TOKYO 2016の展示会場に設置されたオープンシアター。ここでも2日間で10回の講演が行われていた。そのなかでも特に注目を集めたプロテクティアの講演を紹介しよう。

 大阪大学発のベンチャー企業であるプロテクティア。実は同社が開発した商品は、その販売を手がけるKISCOのブースで展示されていた。それが、大阪大学で生まれた“新しい茶カテキン”の抗菌性を利用した加湿器用添加剤「カテプロテクター ミストマスク」だ。普段、利用している超音波式加湿器に入れるだけで茶カテキンを室内に噴霧し、室内のウイルスを不活性化する効果が期待できるという。

「カテプロテクター ミストマスク」。超音波式加湿器に入れるだけで室内のウイルスを不活性にする効果が期待できるという
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 講演ではカテプロテクター ミストマスクを開発したプロテクティア代表取締役の田中伸幸氏が登壇し、同製品に使われている技術や効果などについて解説した。

 カテプロテクター ミストマスクで用いられている新しい茶カテキンは、お茶から採取したカテキン成分に油(脂肪酸)を結合させている。油の部位がしっかりとウイルスに取り付き、カテキンがウイルスを不活性化させるという、油とカテキンが一つの物質になることによってウイルスに作用する力を大幅に高めているのが特徴だ。油とカテキンを直接結合させるのは、大阪大学産業科学研究所の開發特任准教授が開発した技術で、化学物質を使った消毒液とは異なり、天然系の消毒成分を用いているため、安全性にも優れているという。

カテプロテクター ミストマスクは使い切りのポーション状で提供され、扱いやすい
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お茶から採取した茶カテキンに油(脂肪酸)を結合させることでウイルスとの親和性を高め、抗菌効果を向上させた
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カテキンと油が結合すると、油がウイルスの膜を破壊し、カテキンがウイルスを不活性化させるという連携プレーで、ウイルスに作用する力を高めている
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 田中氏は「外出時にマスクをしても、家に帰るとマスクを外してしまう人がほとんど。だが、家族の誰かがウイルスに感染していれば、ほかの家族に感染する危険性はかなり高い」と、家庭内での感染に警鐘を鳴らす。これからはウイルスが活性化する時期であり、特に受験生を持つ親にとっては感染対策が悩ましい。加湿器に入れるだけで安全にウイルス感染予防の効果が得られる本製品は、頼もしい存在となるかもしれない。

実際の試験では、インフルエンザウイルスを99%以上不活性化させたというデータが得られた
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(写真・文/磯修=日経トレンディネット)