前回は脂質のとりすぎが肥満、そして生活習慣病のリスクを増大させることを説明した。その一方で、脂質は人間の活動に不可欠なものなので、とらなすぎるのも体には良くない。自分に適した量を把握し、摂取量をマネジメントすれば肥満を予防できる。

 「脂のマネジメント」第2回は、脂マネジメントを考えるうえで避けて通れない脂質の種類について紹介しよう。せっかく脂質の摂取量をマネジメントして、肥満しない量に抑えるのなら、体によい種類の脂質の割合を増やしたほうがいい。体によい脂質と控えたい脂質について詳しく見ていこう。

普段とっている脂質には種類があり、種類によって体への影響が異なる。YUZ / PIXTA(ピクスタ)
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脂肪酸にはたくさんの種類がある

 前回書いたように脂質は主に「中性脂肪」と「コレステロール」で構成されている。ただし、そのほとんどは中性脂肪が占めている。少しややこしいが、その中性脂肪のもととなるのが私たちが食事などから摂取している「脂肪酸」と呼ばれる物質。実際には、この脂肪酸にたくさんの種類があり、積極的にとりたいものと、できれば控えたいものがあるのだ。

脂質と脂肪酸の関係
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 では脂肪酸の種類を確認していこう。まずは大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられる。この違いは、分子式が違うのだが、高校で有機化学を習っていないとよく分からないはずなので、ざっくり飽和脂肪酸は牛や豚などの肉類、乳製品などに多く含まれている脂と理解してほしい。一方の不飽和脂肪酸には、オメガ(ω)9、オメガ6、オメガ3という種類がある。こちらもざっくりだがオメガ9はオリーブ油、オメガ6は一般のサラダ油、オメガ3は魚の油やアマニ油など、と覚えておくといいだろう。

脂肪酸の種類
牛や豚など動物の肉やバターには飽和脂肪酸が多い。アジやサバなど青魚の油に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)はオメガ3の脂肪酸。同じく最近の健康ブームで話題のアマニ油に含まれるα-リノレン酸もオメガ3で、体内でDHAやEPAに変換される。スナック菓子やサラダ油に多く含まれるリノール酸はオメガ6。オリーブ油に含まれるオレイン酸はオメガ9に分類される
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