ドンキホーテホールディングスの業績が好調だ。2016年6月期の決算は売上高7595億円(前期比11.1%増)、営業利益431億円(同10.4%増)と27期連続の増収・営業増益を達成した。消費不況の中で、「ドン・キホーテ」の強さは際立つ。「ネット通販の攻勢などもあり、GMS(総合スーパー)や家電量販店、SC(ショッピングセンター)などは『大閉鎖時代』を迎えています。そうしたローコストで出店可能な居抜き物件の提案が毎日の様に舞い込み、その対応に追われています」。決算説明会の席で、ドンキホーテホールディングスの大原孝治社長がこう語る通り、GMSなどの閉店が相次ぐ一方で、同社は今期(2017年6月期)も足元は好調で、28期連続の増収増益を見込んでいる。

今後の事業戦略を語るドンキホーテホールディングスの大原孝治社長

出店の8割で居抜き活用

 地方を中心に2016年6月期は40店を新規出店し、店舗数は341店となった。大原社長の説明通り居抜きでGMSなどの跡地に次々に出店している。新規出店40店のうち34店が他社物件の居抜きで、流通業界全体のオーバーストア状態が逆に追い風となっている。今期も30店の新規出店を目指しているが、2年前に比べると建設費は3割もコストが上昇しているため、前期と同じく出店の8割は居抜きを活用する方針だ。2020年に500店を展開することを目指す。

 同社は、メーンターゲットをファミリー客と位置付ける。「円高・デフレ基調が戻った1年をチャンスに変えられた」と大原社長は話す。節約志向はディスカウント業態の同社にとってプラスに働く。加えて店ごとに違う品揃えや売り場づくりで「消費を刺激する」(大原社長)という強みに磨きをかける。同社の店舗には標準化した一定の比率で食品や家電、日用雑貨などを置くという発想は無く、個店主義で地域に合った商品構成とすることに、こだわっている。

 具体的には食料品や家電、日用雑貨など商品分野ごとに、各店の主要な競合店に対抗して、価格を引き下げたり、品ぞろえを強化したりして競争を挑む。その結果、売れる分野の商品は品ぞろえは増え、売れなければ減るという形で、店舗全体の品ぞろえはその地域に合った姿に調整されていくということだ。