カメラや交換レンズのよい中古品を選ぶには、多くの商品のなかからコンディションのよい掘り出し物を見極める知識や経験が必要だ。だが、それ以上に大切なのはお店選びである。具合の悪い部分があることを隠して販売したり、販売後の保証が一切ないようなショップでは、あとでトラブルが起きた際に後悔することになりかねないからだ。

 そのような消費者の不安を解消すべく、一般的な中古カメラ店にはない特徴を持つことで知られるお店の1つが、東京の下町といえる葛飾区堀切にあるユー・シー・エス(以下、UCS)だ。カメラに詳しい人の間では、UCSはカメラ修理店としてよく知られている。しかし、実は中古のカメラや交換レンズの販売も積極的に展開している異色のショップなのである。

 中古品の販売を担当する吉成昭裕氏は、「中古のカメラや交換レンズを販売するようになって5年ほどになる。店頭やWebサイトで販売するほか、写真機商振興会が主催する新宿クラシックカメラ博や、カメラ展示会『CP+』の中古カメラフェアなどにも積極的に出店している」と語る。

ユー・シー・エス営業部の吉成昭裕氏。中古カメラ販売部門を担当するほか、自身もリペアマンとして修理を手がけるカメラ通だ
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すべての中古品は専門家による整備や点検が施されている

 同店は、カメラ修理専門店としては業界でも規模の大きい部類に入り、カメラメーカーの広報機材の整備や管理なども委託されている。しかしながら、中古カメラ店としての規模はそれほど大きくはない。自社ビル1階の事務所スペースの一部をショップとして使っており、入口もカメラ店らしくない地味なたたずまいだ。よくある事務所の入り口のように見え、初めての人は入店するのを思わずためらってしまうかもしれない。

 だが、このショップが中古カメラファンからの注目を集めるのには理由がある。それは、ショーケースに並ぶ中古カメラや交換レンズのほぼすべてが、メーカーおよび製造された年代にかかわらず点検や整備が施されているからなのだ。さらに、デジタル一眼レフやミラーレス一眼は、すべてセンサー清掃も実施するほどの念の入れようである。

UCSのショップの様子。修理受付窓口の一角にショーケースが並ぶ。ケースの中には、整備された中古カメラや交換レンズが整然と並ぶ
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 「コンディションがさまざまな中古品を自社で販売するからには、しっかりと整備して安心してお使いいただけるものをお届けしたい、というのが私たちの思いであり、当店のアピールポイントでもある。ジャンク扱いの商品を除けば、店頭に並ぶ中古のカメラや交換レンズはすべて整備済み。その多くは、ボディーや鏡筒を開けてオーバーホールしている」と吉成氏は胸を張る。

旧世代になったとはいえ、中古市場ではいまだ人気の高いキヤノンの「EOS 5D Mark II」。センサー清掃も含めて整備されたうえに1年間の保証がつくのでお買い得だ。ショット数もプライスタグに記されている
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現行モデルの「EOS 7D Mark II」。5000円引きのサービスは直接来店し、現金で支払った場合のみ有効。こちらもショット数が表示されている
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キヤノンやニコン以外のデジタル一眼も取り扱う。もちろん、これらもセンサー清掃をはじめ、ひととおり整備したうえで店頭に並べられている
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最新のAFニッコールも充実した品ぞろえ。自分のカメラに装着して、その場でテスト撮影をすることも可能だ
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中古のフードなどはホコリなどの汚れを取り払ってきれいにしたうえで、ビニールの袋に包装されて店頭に並ぶ
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 中古品を扱うカメラ店のなかには、UCSのように整備したうえで店頭に並べるところもある。だが、UCSは長いこと整備や修理の経験やノウハウを蓄積した専門店であるため、買い手としては大いに安心できる。特に見逃せないのが、長年の実績をキヤノンやニコンなどのカメラメーカーから評価され、修理に必要な新品の純正部品が供給されるだけでなく、精度の高い整備や修理で必要な専用の治具なども提供されること。コンディションをより新品に近づけることができるのだ。