カメラや撮影に精通した中上級者でない限り、デジタル一眼レフでもミラーレス一眼でも、まず「標準ズームレンズ」を入手して撮影を始めるのが一般的だ。標準ズームレンズは、広角域から中望遠域までの焦点距離をカバーするレンズで、スナップやちょっとした散歩などの普段使いで活躍する。多くのデジタル一眼カメラでは、カメラ本体と標準ズームレンズがセットになった「レンズキット」が売れている。

 しかし、被写体や撮影シーンによっては「被写体が小さくしか撮れない。もっと大きく写したい」と思うことが少なくない。特に、運動会のようなスポーツイベントをはじめ、鉄道や航空機などの撮影は標準ズームでは物足りなく感じることが多々ある。

 そこで今回は、“標準ズームの次の1本”として選ばれることの多い望遠ズームレンズを安く入手すべく、中古品の販売状況を選ぶ際のポイントを見ていきたい。新品と中古品の両方を取りそろえるカメラ専門店として知られるマップカメラの相浦瑞希氏に話を聞いた。

デジタル一眼のキットモデルには、基本的に標準ズームレンズが付属する。各社とも35mm判換算で28~80mm前後の焦点距離となり、普段使いや旅行には不満はないが、運動会などのイベント時は物足りなさを感じることも
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望遠ズームレンズを装着すれば、35mm判換算で300~450mm前後までの望遠撮影が可能になる。レンズ単品を新品で購入することも可能だが、中古ならば割安に入手できる
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望遠ズームレンズの中古品はキットモデルの付属品を狙え!

マップカメラ・相浦瑞希氏が伝授する
中古レンズの買い方アドバイス

  1. 望遠ズームの購入は、需要が急増するイベントシーズン前に!
  2. 購入の際は、自分のカメラに装着して動作を確認することが肝心
  3. 大切に使うためには、保護フィルターを同時に購入しよう
マップカメラの相浦瑞希氏

 カメラの入門者が中古の望遠ズームレンズの購入を考える場合、もっともお薦めなのは「キットモデルに付属していたメーカー純正の望遠ズームレンズを選ぶこと」と相浦氏は即答する。手に入れやすい価格であることと、流通量が多く入手性に優れるからである。

「入門用のデジタル一眼カメラは、標準ズームレンズが付属する『レンズキット』に加え、望遠ズームレンズも付属する『ダブルズームキット』をラインアップするのが一般的。このダブルズームキットに付属していた望遠ズームレンズの中古品がお薦めなんです。もともと、デジタル一眼のキットモデルは新品でもリーズナブルな価格なのですが、レンズが中古品として市場に出るとさらにお買い得感が増すわけです」(相浦氏)

 マップカメラに並んでいる中古品を見ると、キヤノンの現行モデル「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」は1万7000円~1万8000円前後で購入でき、旧型の「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」は1万円前後とさらにお買い得だ。ニコンは、「AF-S DX NIKKOR 55-300mm F4.5-5.6G ED VR」が1万9000円~2万円前後、小型軽量の「AF-S DX NIKKOR 55-200mm F4-5.6G ED VR II」が1万3000円前後で入手できる(いずれも取材時の価格、以下同)。量販店で新品を単品で買うのと比べて半額近い価格のものもあり、価格的な魅力は大きい。

キヤノンの現行モデル「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」は中古品でも1万7000円~1万8000円前後する。とはいえ、新品を購入するよりはるかにお買い得だ
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キヤノンの「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」は旧型ながら人気の望遠ズーム。中古品は1万円前後のものが多く、小遣い程度で買える
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ニコンの望遠ズームの狙い目は、ズーム倍率を抑えて小型軽量化を図った「AF-S DX NIKKOR 55-200mm F4-5.6G ED VR II」(右)。標準ズーム並みのサイズ感で望遠撮影できる
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ソニーEマウントの望遠ズームは「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」がお薦め。タマ数は多くはないが、足繁く通ってチェックすれば見つけられるだろう
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マイクロフォーサーズの望遠ズームでは、300mm相当まで撮れるオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6 R」の人気が高い。相場は1万円を超えるが、それでもリーズナブルだ
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ペンタックスの望遠ズームは「DA50-200mm F4-5.6 ED WR」(左)と「DAL50-200mm F4-5.6 ED WR」(右)が主流。後者はプラスチックマウントの廉価版だ
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 ちなみに、これら“元レンズキット”の望遠ズームレンズの中古品は、上のクラスの望遠ズームレンズを新たに買ったユーザーの下取り品であることがほとんどだという。相浦氏は「カメラの扱いに慣れた人は機材の扱いが丁寧ですから、中古品といっても基本的に程度が良好なものが多いですね。流通量は比較的多いのですが、とにかくコストパフォーマンスが高いので、入荷してもすぐに売れてしまうことが少なくありません。特に、運動会シーズンや連休などイベント時期の前は動きが早いので、余裕を持って購入するのがお薦めですね」と語る。

 次の1本として望遠ズームレンズの購入を真剣に考えているのであれば、価格や状態に納得できる商品を見つけたら即買いしたほうがよさそうだ。もっとも、価格はとてもリーズナブルなので、購入はそう悩む必要はないだろう。