10分間3本勝負の味覚審査

 審査委員は下記の7人。3人は昨年からの続投となり、新たに4人加わっていただいた。いずれもお米に造詣の深い方ばかりだ。

・川崎恭雄氏(審査委員長:神戸の米穀店「五ツ星お米マイスターいづよね」代表取締役)
・細川茂樹氏(タレント)
・小崎陽一氏(イタリア料理研究家)
・小谷あゆみ氏(フリーアナウンサー)
・里井真由美氏(フードジャーナリスト)
・フォーリンデブはっしー氏(グルメエンターテイナー)
・渡辺和博(日経BPヒット総合研究所研究員)

 味覚審査は第1グループから第3グループまで、3銘柄ずつ3回に分けて行う。制限時間は1グループ10分、合計30分だ。

 審査委員の自己紹介が終わり、和やかな雰囲気でお米に関する情報交換をしていたが、第1グループの皿が運ばれてくると会場は静寂に包まれた。真剣な面持ちで香りを嗅ぎ、観察し、ご飯を口に運ぶ。審査員の箸は、基準米と審査対象米を行ったり来たりしながら、何度も丁寧に味わう姿が印象に残った。時には首を傾げたり、納得したように頷いたりしながら、審査用紙に記入していた。

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提供されたご飯を食べ、評価する審査員。その結果を評価シートに記入していく

 各審査委員の付けた点の平均値を取り、「硬さ」を横軸、「粘り」を縦軸に4分類すると、しっかりもっちりが5銘柄(蛇紋岩こしひかり/朱鷺と暮らす郷/匝瑳の舞/ふくまる/銀河のしずく)、しっかりあっさり(つや姫/さがびより)と軟らかもっちり(ゆめぴりか/銀の朏)が2銘柄ずつ、軟らかかあっさりがゼロという結果に。「硬さ」も「粘り」も4~6の間に6銘柄が集中した。基準米を5として10段階で評価したので、基準米の魚沼産コシヒカリに近いものが多かったといえる。

審査の結果。基準米の魚沼産コシヒカリに食味が近い銘柄が多かった
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 それでは各銘柄ごとの主なコメントを紹介しよう。

○蛇紋岩こしひかり
「みずみずしい」(小崎氏)、「粒立ちが良く、適度なもっちり感」(はっしー氏)、「香りが良く、みずみずしい。あっさりしているので、どんなおかずにも合わせやすそう」(里井氏)、「口に入れた瞬間香りが広がった。色艶が良く、甘みを感じた」(川崎氏)

○JA新砂川ゆめぴりか
「ほどよいふっくら感があり、冷めてもおいしい。おにぎりに向いている」(小谷氏)、「軟らかめで、どっしり、もっちり、艶もある。おかずを選ばないバランスの良さ」(はっしー氏)、「軟らか、もっちり。サッカーのポジションでたとえるならゴールキーパー」(細川氏)

○銀河のしずく
「粒感があり、かみ応えがある。余韻が長いおいしさ」(里井氏)、「もっちりしているけれど口ほどけが良い」(はっしー氏)、「後を引かない粘り。口に入ってほろりと消える。寿司にも合いそう」(川崎氏)

○銀の朏
「粒が大きい。あっさりしているが甘みがちゃんと感じられる。適度なもっちり感もあり」(はっしー氏)、「口ほどけが良く、さっぱり。冷めてもおいしい」(小崎氏)、「全体の中で一番個性的に感じた。香ばしい香り」(渡辺)、「弾力があって粘りもあるが、どっしりとはしていない」(川崎氏)

○山形つや姫
「見た目は艶やか。味のバランスが良く、おかずを引き立てる。しっかりしたかみ応え」(小谷氏)、「そこそこの硬さがあり、あっさりしていた。おにぎりにして外に持って行きたくなる。車にたとえるならワゴン」(細川氏)

○朱鷺と暮らす郷
「こくのある甘み。口の中に残り続ける感じ」(はっしー氏)、「少し枯れたような香り。米粒が短く、見た目も味も山の米だなという印象」(渡辺)、「朱鷺と共生する、生産者の取り組みが素晴らしい」(小谷氏)

○さがびより
「粒は若干小さめ。あっさりしたお米。後からじわじわ来る甘さがある」(小崎氏)、「好きなタイプ。なかなかの硬さとあっさりさ。後から個性を感じる。競馬でたとえるなら、後から来る追い込み馬系」(細川氏)、「ほどよい粘りと甘い味わい。喉ごしがいい。香りは薄め」(川崎氏)

○匝瑳の舞
「もっちりしているが、粒の輪郭がはっきりしており粒感を楽しめるバランスの良いお米」(里井氏)、「ふっくら、しっかりしていて主張がある。懐かしい朝ご飯のイメージ」(小谷氏)、「表面は弾力があり、適度な硬さがあるが、中はとても軟らかい。2段階の食感のコントラストが楽しめた」(はっしー氏)

○特別栽培米ふくまる
「粒が大きく、口に入ったときのインパクトが一番強かった。味はさっぱりしており、水を感じるお米」(小崎氏)、「粒の大きさと長さ、このインパクトがおもしろい」(小谷氏)、「強く印象に残った。口に入れたときはしっかりしているが、かんでいくと最後に印象が変わる。競馬にたとえるなら、差し馬」(細川氏)、「特徴的な香りがした。艶とべたつきが少ない印象」(渡辺)、「なめらか。ぐいぐい食べられる」(川崎氏)