この記事は日経トレンディ12月号(2016年11月4日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

「新之助」と「銀河のしずく」、トップセールスでブランド訴求

 「米どころ新潟が自信をもって送り出す『新之介』。ライバルは、魚沼産コシヒカリです」。10月5日、日本橋三越本店で、新潟県の泉田裕彦知事(当時)が自らハッピをまとってPR。来店客に試食を呼びかけた。今年は試験販売で、新潟県内および三大都市圏の三越伊勢丹グループでいち早く販売を開始した。新潟伊勢丹では、発売の当日分として用意した700袋が1時間半ほどで完売するほどの人気。試験販売分は売り切れ次第終了。一般販売は来年秋からスタートする予定だ。

「贈答米としても、ぜひ」と、泉田知事は百貨店でのギフト需要も見込んでいる
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試験販売から人気獲得、新潟県の「新之介」

 新潟県が2008年から開発を進めた「新之介」。目指したのは地球温暖化の進行にも備えるため、稲が実る時期が遅く、収穫期前の暑さを避けることで、食味・品質面で安定しやすい晩生品種の開発だった。

 500種類の交配によって20万株の品種候補の卵を育成し、食味の特に優れた株を探し出すことからスタート。米の輝きと食味についてチェックを繰り返し、その結果選ばれたのが「新之介」だ。開発途中に起きた2010年の猛暑でも品質を落とさず、高温に強い性質を実証した。

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 特徴は、大粒の美しい粒とツヤ、豊かな甘みとコク、上品な粒感と弾力ある食感だ。「世界では和食が人気。ぜひ『新之介』を世界の美食家に食べていただきたい」と、泉田知事は海外展開を視野に入れている。

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「予約された方もいらっしゃいました」(日本橋三越本店 越後ファーム田んぼネットワークの店)。「めでたさと期待」を表現した紅白幕をイメージしているパッケージデザインが目立つ(右)