>>第1回「日本でも大ヒットへ、『投稿が消えるSNS』とは何なのか」から続く

 あなたはSNSを使うとき、下記のようなことを感じたことはないだろうか。

 ・他人によい姿を見せようと、自分を偽る
 ・SNSの投稿を作るために、時間を浪費する
 ・「投稿内容が炎上するのではないか」と恐れる

 ネットマーケティング支援会社のオプトでソーシャルメディア事業部に所属する飯塚みちか氏は、これらを「SNSの気楽な利用を妨げてきた『SNS疲れ』の3大要因」として挙げる。

 Snapchat(スナップチャット)やSNOW(スノー)という「消えるSNS」「エフェメラル(はかない、つかの間の)SNS」が日本でも急成長してきた背景には、この「SNS疲れ」があるのだ。

【特集記事の内容】

(1)日本でも大ヒットへ、「投稿が消えるSNS」とは何なのか
(2)SNSに疲れた若者が「自撮りSNS」に走るワケ ←今回はココ!
(3)50代のオジさんが、消えるSNSにハマる理由(9月6日公開)
(4)若者はもう「SNSの盛った写真」にだまされたくない(9月7日公開)



適当な文章や写真でもいい

 ツイッターやフェイスブックで、投稿ネタのために、普段は絶対にしないようなことをしたり、話を盛って投稿したりするのは、誰にでも経験があるだろう。インスタグラムでも、見栄えを良くした写真を投稿するのは、ある意味当然だ。

 また、ツイッターやフェイスブックでは、多くの人に見られる可能性があるため、適当な文章を投稿するわけにはいかない。それなりの文章を作るだけでも、頭を悩ます人は多いだろう。インスタグラムでの写真加工もしかり。「SNSを見るのは気楽だが、投稿は面倒」。この感覚がSNS疲れにつながっているいる。

 しかし、スナップチャットやスノーでは投稿が自動的に消える。これなら話や写真を盛ってまで自分をよく見せる必要はないし、適当な文章や写真でもそれほど問題はない。

 さらに投稿が消えるのであれば、ちょっとした勢いでプライベートな内容を投稿しても後悔は少なくなる。つまり、SNS疲れが起きにくいというわけだ。

オプト ソーシャルメディア事業部の飯塚みちか氏。同社のエフェメラルSNSラボの所長も務めるほか、さまざまなSNSのヘビーユーザーでもある(写真は8月上旬に開催されたセミナーのときのもの)
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「ありのままの自分を表現できる場所」

 芸能人のスキャンダルによくあるように、LINEなどでは、画面のスクリーンショットを撮られてそれが流出する可能性はある。だが、スナップチャットとスノーには、スクリーンショットを撮ると投稿相手に通知される機能が備わっている。

 「投稿した写真が消えるから炎上の心配がないし、仮にスクリーンショットを撮られても通知が来るので安心。ぶっちゃけた内容も投稿しやすい」。動画共有サービス「Vine」などで人気の動画クリエーターで、プライベートではスナップチャットを使いこなすほくぴー氏も、エフェメラルSNSの魅力についてこう話す。

 「ありのままの自分を表現できる場所」。エフェメラルSNSを飯塚氏はそう表現する。そこに若者は魅力を感じているのだ。

 それでは「消えるSNS」の代表格で、お化けのアプリアイコンが特徴的なスナップチャットはどんなものなのか。そして若者はどう使っているのか。次ページから詳しく解説していこう。

飯塚氏が指摘する、今までのSNS(インスタグラム)と比較した「消えるSNS(エフェメラルSNS)」の良さ(スライド提供:オプト)
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【次ページ以降の内容】

●主な機能は3つ、ヒットしたのは……
●なぜ日本で広まり始めたのか
●ユーザーは実際どう使っている?
●若者の思い出があふれる場所に