ブシロード(本社:東京都中野区)とグリー (本社: 東京都港区) は、IP(知的財産)コンテンツを使ったスマートフォン向けゲームアプリなどの共同開発や、コンテンツビジネスにおける広範囲な協業を目的として、資本業務提携契約を締結した。グリーがブシロードの第三者割当増資を引き受け、約20億円(出資比率は10%強)を出資する。

 ブシロードは、これまで『カードファイト!! ヴァンガード』や『フューチャーカードバディファイト』などのIPコンテンツを創出するともに、優良なIPコンテンツを獲得してきた。それらのコンテンツを自社保有のメディアを使って大きく育てるビジネスを得意としている。一方、グリーは、ソーシャルゲームの開発・運営を通じて、技術力とともに、ゲームを長期にわたって運営する力を培ってきた。

 東京ゲームショウ 2016初日のブシロード展示ブース内のステージでは、本提携の発表会が開かれ、ブシロード代表取締役社長の木谷高明氏とグリー代表取締役会長兼社長の田中良和氏が登壇した。木谷氏は「当社は攻め7割、守り3割の会社。グリーは守りも得意な会社なので、当社にないものを持っていると感じた」、田中氏は「IPコンテンツを生み出すのは難しい。その部分に強みを持つブシロードと協力できたら」と、両社の強みを持ち寄る考えを示した。

 木谷氏によれば、提携のきっかけになったのが、グリーの100%子会社であるポケラボ(本社: 東京都港区)とブシロードが共同開発するスマートフォン向けゲームアプリ『戦姫絶唱シンフォギア XD UNLIMITED(エクスドライブアンリミテッド)』。同タイトルを皮切りに、今後、共同開発によるゲームの国内外への展開を目指す。

握手をかわすブシロードの木谷社長(左)とグリーの田中社長(右)<br />(写真提供:ブシロード)
握手をかわすブシロードの木谷社長(左)とグリーの田中社長(右)
(写真提供:ブシロード)

(文/赤坂 麻実)

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