Intel一強のCPU業界にあって、AMDが今年の3月に起死回生を狙って発表した新CPUが、「Ryzen(ライゼン)」だ。新開発の「Zen」コアを採用し、マルチコア性能が従来の同社CPUよりも高いのがセールスポイント。特に動画のエンコードや3Dグラフィックスのレンダリングなど、複数コアを並列で使う作業で速い。用途によってはIntelのCPUより高性能でありながら、より低価格で入手できるため高い評価を得ており、メーカー製パソコンでも採用されている。今回はそんなRyzen搭載機であるマウスコンピューターの「NEXTGEAR-MICRO am540」シリーズを例に、CPUを取り巻く最新動向を押さえつつ、Ryzenの実力を分析してみよう。(価格、仕様など、内容は掲載日時点のものとなります)

 マウスコンピューターの「NEXTGEAR-MICRO am540SA1-SP」(以下、NG-am540SA1-SP)は、AMDの最新CPU「Ryzen」(ライゼン)を採用した、ゲーム向けのデスクトップパソコン。標準構成で14万9800円(税別、以下同)で、拡張性の高いパソコンケースや、大型のCPUクーラーなど、自作パソコンのユーザーが選ぶような高性能パーツを随所に使った製品だ。

am540SA1-SPは、AMDの最新CPUを搭載するゲーミングデスクトップパソコン。ゲームユーザー向けの製品だが、高性能パソコンとして一般的な用途で使う場合でも有用だ
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 家庭向けパソコン用のCPUは、現在Intelが競合メーカーを圧倒している。つい最近登場した最上位の「Core i9」から、一般的なパソコンで多く使われる「Core i7/i5/i3」、低価格帯パソコンでの採用が多い「Pentium」や「Celeron」「Atom」など、IntelのCPUはラインアップが幅広い。現行のメーカー製パソコンの製品仕様を見ると、Intel以外のCPUをほぼ見かけないといっていい。AMDが高性能かつ安価な「Athlon 64」を発表した2005年ごろは、AMDがIntelのシェアを奪う大きな勢いがあったものの、近年はIntelのCPUの方が性能や省電力動作で優れており、決定的に差が広がってしまった。

 そのAMDが今年の3月に起死回生で発表したのが、Ryzen(ライゼン)だ。新開発の「Zen」コアを採用し、マルチコア性能が従来の同社CPUよりも高いのが売り。高いCPU能力を要求する処理、中でも動画のエンコードや3Dグラフィックスのレンダリングといった複数コアを並列で使う処理が高速になる。用途によってはIntelのCPUより高性能で安価と評価も高く、メーカー製パソコンでも採用が始まっている。マウスコンピューター以外にも、デルやHPといったメーカーからRyzen搭載パソコンが発表された。

「再起狙うAMDのCPU搭載パソコン」記事一覧
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