この記事は「日経PC21 1月号 特集 すごい商品&裏ワザベスト100」(2017年11月発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 2017年は近年まれに見るCPUの当たり年だった。中でも台風の目となったのが3月に発売されたAMDの「ライゼン7」。同社製CPUは低性能という長年のイメージを打ち破り、異例の大ヒットとなった。その結果、長らくインテルの独占状態だったCPU市場を大きく動かした。

 ライゼン7に対抗すべくインテルはCPU開発の前倒しを決行。「コアi9」(ランキング2位)や「第8世代コアi」(同4位)など例年以上に革新的なCPUを次々と発売した。

 そのほか大きなトピックは、マイニングPCの自作ブームによるグラフィックスボードの品薄が挙げられる(同5位)。仮想通貨「ビットコイン」を採掘(マイニング)するには、高性能なパソコンが必要で、そのために複数のグラフィックスボードを搭載した強力な自作PCを求めるユーザーが続出。その結果、マイニングと相性が良いGPU搭載ボードが品薄になったのだ。

 ストレージ関連ではPCIエクスプレス接続M.2 SSDが躍進(同8位)。数年前は高根の花だったが、低価格化したことと、自作用マザーボードでM.2スロットがほぼ標準機能となったことで一気に普及した。

【1位】インテル1強時代が遂に終焉か? AMDがライゼン7の投入でシェアを拡大

 AMDが3月に発売した「ライゼン7」シリーズが大ヒット。インテル製CPUに対抗できる久々のCPUの登場とあって、発売早々、ショップでは争奪戦の様相に。インテル独占だったCPU市場に大きな風穴を開けた。

8コア、16スレッド対応の「ライゼン7」シリーズ。AMD製CPUはインテルのCPUに比べて性能が劣るという、これまでの常識を覆す高性能で一大ブームを巻き起こしている
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CPU演算性能の比較※
ライゼン7の最上位モデル「1800X」と、ライゼン7登場時のインテル製メインストリームCPU最上位「コアi7-7700K」の比較[注]。ライゼン7の性能の高さがわかる。[注]検証環境は以下の通り。マザーボードはMSI X370 GAMING M7 ACK(AMD X370)、ASUS ROG STRIX Z270F GAMING(Intel Z270)、メモリーはPC4-21300 DDR4 SDRAM(8GB×2 、コアi7環境ではPC4-19200で動作)、グラフィックスボードはASUS ROG-STRIX-GTX1070-O8G-GAMING(NVIDIA GeForce GTX 1070)、SSDはMicron Crucial MX300 CT525MX300SSD1(Serial ATA 3.0、3D TLC、525GB)を使用。OSはウィンドウス10(64ビット)
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