ネットを通じて不特定多数の個人(支援者)から資金を募るクラウドファンディング。ベンチャー企業の資金調達だけでなく、大手メーカーが新製品のマーケティングに活用する例も増えている。この連載では、「Makuake」を運営するサイバーエージェント・クラウドファンディング取締役の坊垣佳奈さんが、クラウドファンディングの最前線を語る。今回は、企業がクラウドファンディングを活用する背景をひも解く。

 連載1回目でも紹介しましたが、最近のトレンドとして、企業がクラウドファンディングをマーケティングに活用するケースが増えています。そのなかで、Makuakeが企業から選ばれている理由をご説明しましょう。

 Makuakeは、「製品に対して支援を募るプロジェクト(プロダクト系)に強い」というイメージが定着しています。例えば、1000万円を超える支援を集めたプロダクト系のプロジェクトが、すでに25件以上あります。この実績が、企業の商品開発やマーケティング担当者に評価されていると考えます。

Makuakeがサービス開始した2014年からの3年間で、1000万円以上を調達したプロジェクトは31件ある(画像提供Makuake、以下同じ)
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 プロダクト系のクラウドファンディングで多くの支援を得るには、支援する製品そのものが魅力的なのは当然として、さらにその製品情報を多くの人に拡散する「PRの仕組み」が必要となります。活動自体に共感して支援の輪が広がる社会貢献や個人活動のプロジェクトを中心としたクラウドファンディングとの違いはここにあります。

 クラウドファンディングの製品紹介ページでその魅力をしっかり伝え、Makuake登録会員に対するメールマガジンなどMakuakeの持つ独自の集客ツールで多くの人に情報を発信し、さらに話題にあわせて他メディアに対しても、広報サポートをおこなう。ここまで対応するから、プロダクト系に強いクラウドファンディングのプラットフォームを作ることができ、その結果としてクラウドファンディングをマーケティングやプロモーションにも活用する企業が出てくる、というわけです。