「渋谷独特」のニーズをつかむ

――「Makuake SHOP@東急ハンズ渋谷店」では、どんな商品を購入できるのでしょうか?

中村:現在は、持ち運べるホワイトボードや多機能ランタンスピーカー、マルチ工具ツールペン、極薄カードホルダー、ドリンクボトルなど、幅広い便利グッズを15種類ほど用意しています。その中で、万能ジェルパッド「ココピタ」、丸い氷を簡単に作れる「ポーラーアイストレイ」、底が丸いワイングラス「ottotto」が売り上げトップ3となります。そのほか、肉球をイメージしたPCマウス「Pnitty Mouse」や、超軽量で大容量のバッテリーを搭載したLEDランタン「LUMENA」なども人気が高いです。

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Makuake SHOP@東急ハンズ渋谷店の人気商品。左から、万能ジェルパッド「ココピタ」(900円)、丸い氷を簡単に作れる「ポーラーアイストレイ」(4610円)、底が丸いワイングラス「ottotto」(2750円)。価格はすべて税別

坊垣:以前、東急プラザ銀座の「ハンズエキスポ」で期間限定の展示・販売を実施したときも、Pnitty Mouseは外国人に人気の高い売れ筋商品でした。渋谷はアジア圏だけでなく欧米からの観光客も多い地域ですから、人気商品の傾向は「渋谷ならでは」の部分も多分にあるといえるかもしれません。

中村:そういった傾向は、確かにあると思います。さらに言えば、取り扱う商品を選ぶ際には、個人的に「渋谷らしさ」みたいな感覚は大事にしたいと考えています。例えば、正攻法で商品選びをするのであれば、クラウドファンディングで多くの支援を集めた商品をセレクトすることになるでしょう。クラウドファンディング自体がある意味で人気投票のようなものですから、そういった商品はどんな店舗でも取り扱ってみたいはずです。もちろん、我々としてもそこは押さえておきたいところではあります。

坊垣:在庫や手間などの問題などを無視すれば、「Makuakeの人気ランキングで上位のプロジェクトを、週ごとに入れ替えて販売する」みたいなやり方もあり得ますよね。

中村:そうですね。しかし、そういったやり方では、他の企業との違いを打ち出すことが難しいですし、東急ハンズ渋谷店としての独自性も打ち出しにくくなります。そこで我々としては、目標金額に到達しなかったようなプロジェクトにもアンテナを張り巡らせ、渋谷独特のニーズに合うような商品であれば積極的に取り扱ってみたいと考えています。渋谷には、新宿や原宿とはまったく異なる雰囲気や文化が根付いているので、例えば100人中10人だけがほれ込むような“ニッチな商品”の可能性も探っていきたいわけです。

 その一方で、どんなに人気の商品でも、近年は「置いておけば売れる」というような甘い時代ではありません。Makuakeで多くの支援を集めた商品であっても、見せ方に工夫を凝らした空間演出は当然必要となるでしょう。どういったやり方が、東急ハンズらしくて面白いのか。今回の取り組みは、そういったことも改めて考え直すいい機会だと捉えています。

坊垣:商品の目利きや売れ筋の見極め、ディスプレー方法などは東急ハンズさんに一日の長があるので、そこは我々としても期待している部分です。東急ハンズさんでの実績をきっかけに、ひとつでも多くのプロダクトが定番商品として成長してくれればと思っています。

「Makuake SHOP@東急ハンズ渋谷店」の展示
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