「トレンド先取り! ヒットアラート」では発売直後の売れ行きが好調なもの、これからヒットしそうなものを編集部が厳選! 「市場分析」「商品開発」「コミュニケーション」といったマーケティングの観点から分析する。

 見た目は水なのに、飲んでみるとレモンティー……。サントリー食品インターナショナルが4月25日に発売したフレーバーウォーター「サントリー天然水 プレミアムモーニングティー レモン」(以下、プレミアムモーニングティー)が出足好調だ。

 サントリーのフレーバーウォーターといえば、2015年4月に発売され、発売1年未満で累計販売数1000万ケースを突破した大ヒット商品「ヨーグリーナ&サントリー天然水」(以下、ヨーグリーナ)がある。“見た目は水なのに、飲んでみるとヨーグルト味”というギャップがヒットした点では同じだが、その知見をもとに導入した新たな戦略があった。「市場分析」「商品開発」「コミュニケーション」という3つの観点から、商品開発を担当したサントリー食品インターナショナル ブランド開発第一事業部の田中浩生氏に聞いた。

累計1000万ケースを突破した「ヨーグリーナ&サントリー天然水」(左)に続いて好調な「サントリー天然水 プレミアムモーニングティー レモン」(右)
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【市場分析】マーケット拡大のため、あえて未開拓の社会人男性を狙った

 ミネラルウォーターを中心とした水系飲料市場は伸び続けている。その原動力となっているのが、フレーバーウォーターだ。コカ・コーラシステムが2010年にミネラルウォーターブランド「い・ろ・は・す」から「い・ろ・は・す みかん」を発売して以降、ラインアップを拡大してきた。

 一方、サントリーはミネラルウォーターブランド「サントリー天然水」初のフレーバーウォーター「サントリー 南アルプスの天然水&朝摘みオレンジ」を2014年に発売。2015年にはヨーグリーナを発売し、大ヒットさせた。

「国内水系飲料市場出荷数量推移」(サントリー推計)。フレーバーウォーターと炭酸水を原動力に水系飲料市場は拡大
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 そのサントリーがプレミアムモーニングティーの開発をスタートしたのは、2015年にヨーグリーナを発売した直後。「社会人男性」をターゲットに設定した。「伸びているとはいえ、フレーバーウォーターの市場はまだそれほど大きくない。ヨーグリーナが子供から大人まで幅広い層に支持されることでヒットしたように、フレーバーウォーターを飲んでいないユーザーや飲む頻度が低いユーザーの割合が高い社会人男性をターゲットにすることで市場拡大を狙った」(田中氏)。

 ただ、“未開拓層”をやみくもに狙ったわけではない。フレーバーウォーターは朝、会社に行く前にコンビニで買い、オフィスでちびちび飲むユーザーが多いという。そこで、コンビニのメインユーザーである社会人男性がターゲットとして浮かび上がってきたというわけだ。

サントリー食品インターナショナル ブランド開発第一事業部の田中浩生氏。2007年入社、スポーツ飲料、果汁飲料、無糖茶飲料、特保飲料を経て、「天然水」ブランドの商品開発を担当(撮影/シバタススム)
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