惜しまれつつも、2015年8月に運行を終了したブルートレイン「北斗星」。廃止から1年以上経つが人気は衰えず、往年の雰囲気を味わえる施設が首都圏各所にオープンしている。廃止直前にプラチナチケットを入手し、実際に乗ってきた鉄ちゃん記者が“再会”しに向かった。

 まず向かったのは、東京・馬喰町。JR総武快速線の馬喰町駅4番出口を出てすぐのところに、北斗星のヘッドマークが煌々と光っている。昨年12月にオープンした「Train Hostel(トレインホステル) 北斗星」だ。ブルートレインをイメージしているというものの、築44年の古びたビルに作られた、いま流行のホステル(簡易宿所)の一種。列車とは全く異なる空間だ。どの程度雰囲気を再現できているのか、正直言って半信半疑だった。

「Train Hostel 北斗星」はJR馬喰町駅と直結
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1階の受付の看板は行き先方向幕をモチーフにしている
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 しかし内部に入ってみると、鉄道をモチーフにした施設にありがちな“作り物感”がほとんど感じられないことに驚いた。それもそのはず、随所に実際の車両から取り外した本物の部品が使われているからだ。

 宿泊者が自由に利用できる2階のラウンジには、食堂車で使われていたテーブルや椅子、テーブルランプなどが再利用されている。テーブルの天板やテーブルランプの笠などには細かな傷があり、これこそが本物の証しだ。さらに、洗面所のドアには、食堂車の入り口で使われていた扉が使われており、店名である「グランシャリオ」のネームプレートも健在。トイレの内部も、洗面台や便器は通常のものが使われているものの、洗面台の鏡は車内で使われていた三面鏡を設置している。各個室の引き戸は、なぜか個室寝台の扉。個室と書かれた引き戸を開けると目の前に便座が鎮座している光景はなかなかシュールだが、面白い。

食堂車から移設されたラウンジのテーブル。テーブルランプも本物だ
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壁には車内の通路に付いていた引き出し式の簡易椅子が並ぶ
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食堂車の扉を開けると、洗面所になっていた
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トイレの個室の扉は個室寝台の引き戸を再利用。洗面台の三面鏡も移設されている
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