2018年は海外スタジオ制作のタイトルに注目

――VR(仮想現実)への取り組みはいかがですか。

松田氏: VRはもうちょっとマシンが洗練されないと、なかなか厳しいですね。有線のヘッドマウントディスプレー(HMD)だけでは難しいし、装着性にもまだ改善の余地があります。非接触型HMDとか、もっと小さなデバイスになるとか。価格も依然として高価ですし、一般消費者に普及するにはまだ解決すべき課題が多いと見ています。

 一方で、エンターテインメント・コンテンツとしてのVRの表現力には、やはり興味深いものがあります。そこで弊社では新しいアプローチにチャレンジしています。具体例の1つがマンガをVR空間で表現する『プロジェクトHikari』。ショーケースとして東京ゲームショウ2016に出展したところ、体験された方の反応が非常に良かったので、製品化を進めてきました。ようやく第1弾となる『結婚指輪物語VR』(Oculus Rift/HTC Vive)が完成し、2018年5月25日にダウンロード販売する予定です。今はなかなか大変ですが、VR機器や開発環境がより進化すれば、こうした新しいVRコンテンツを量産できるようになるでしょう。

『結婚指輪物語VR』(C)MAYBE/SQUARE ENIX
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――ロケーションベースのVR(アミューズメント施設向け)はビジネスとして動いている気がしますが。

松田氏: VR関連ビジネスとしてないわけではないけれど、アミューズメント施設向けにVRコンテンツを開発しても、その先のスケーラビリティ(拡張性)があまりない気がしています。1つコンテンツを作って、それをどのようにスケール(拡大)させていくのか、というプランをよく考える必要があると思います。面白いVRコンテンツを作っても、それがアミューズメント施設の枠内にとどまるのであれば限界がありますから。

――2018年に期待しているゲームタイトルについて教えてください。

松田氏: 2018年は、欧米スタジオで制作しているタイトルですね。発表したばかりですが、9月14日に全世界同時発売を予定している『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』(SHADOW OF THE TOMB RAIDER)があります。『トゥームレイダー』(2013)、『ライズ オブ ザ トゥームレイダー』(2015)に続くシリーズ最新作です。これから、現在開発中のタイトルなど国内外で続々と情報が出てきますので、ぜひご期待ください。