自社販売サイトを見直し、デジタル販売改革を推進

――デジタル販売をプッシュしたというのは具体的にどんなことをしたのですか。

松田氏: 弊社の商品サイトから公式販売サイト「e-STORE」まで、全部を見直しました。お客様にとって理解しやすく、買っていただきやすいように動線を構築したのです。

 加えて、アマゾンや、PS Store、XboxのMicrosoft Storeなど、ゲームを販売している外部サイトも含めた動線も見直しました。ホリデーシーズンのセールでは、どのチャネルのプロモーションを強化すればいいかという観点でも検討して、具体的な施策に取り組みました。

 これまでは、個別ゲーム単体ベースの販売施策が中心だったのですが、もっと全社的なeコマースとして捉えて、買っていただきやすいサイト作りを目指したところ、売り上げとしてはっきり数字に表れました。とはいえ、まだ十分とは言えないので、買っていただくための努力、広い意味でのeコマースの力をもっともっとつけることが2018年以降のテーマです。世の中にある他のeコマースの先進事例を研究して、良いところはどんどん取り入れようと考えています。

 弊社のサイトに来てくださるお客さまは、そもそもスクウェア・エニックスの製品に興味があって来ていただいていると思います。そうした方々に、新作の情報も含めて、ウェブサイトに来ていただく価値を提供していかないといけませんし、コンテンツ情報から販売までをシームレスにつなげたいですね。

――デジタル販売の割合はどのくらいにしたい、という見通しはありますか。

松田氏: 具体的な目標は設定していません。ただ、タイムリーに買っていただける利便性を高めていけばデジタル販売の率は自然と高まっていくでしょう。もちろん、パッケージ製品を好まれるお客様もいらっしゃいますし、どちらの絶対数も上げていきたい。お客様が欲しいと思ったときに手に取ってもらう環境をより整えるためにも、デジタル販売は重要だと思いますね。

 どのくらいのスピード感でシフトしていくのかははっきり読めないですが、デジタル販売が主体になるという世の中の流れは、もはや不可逆的なものだと思っています。この1、2年の傾向を見ていると明らかですね。

――2017年末商戦から18年新春にかけてのセールスの状況はいかがでしたか。

松田氏:  特定のタイトルがけん引したというのではなく、デジタル販売の改革効果が出てきた結果、収益が全体的に上がりました。どのようにデジタル販売施策をプッシュすれば売り上げが伸びるのかが分かってきたので、もっと具体的な施策を考えて動けるようになると思います。