新作ゲームに盛り込まれた“挑戦”

━━スマホでも人気タイトルを生み出せるメーカーが固定化されつつあるというのは、据え置き型ゲーム機の状況と似てきましたね。

森先氏: ゲームユーザーということで考えれば、感覚値ですがスマホの普及率がほぼ100%に近いところまできていると思うので、この先新しいユーザー層が入ってきて市場が劇的に変わるようなことはないでしょう。そして、スマホに替わる新デバイスが出てきたわけではないので、この市場がすぐに小さくなる理由もないと思います。役者(ゲームメーカー)がそろい、お客様もそろった中での勝負が続くことになるでしょう。

━━そうした中、コロプラとしてはどのような手を打とうとお考えですか。

森先氏: もちろん、他社と同じようなものを作っていこうとは考えていません。コロプラだからこそできることを非常に大事にしています。ただ、お客様が求めるものはしっかり満たしていく必要があります。その一つはクオリティーや完成度の高さ、加えて長く遊べるようなボリュームとゲームの設計です。そこにゲームの人気の高さを分かりやすく伝えられるようなフレーバーやIPといった工夫が大切になってくるでしょうね。

 そうしたニーズを満たしつつ、これまでリリースしてきたゲーム同様、「コロプラらしさ」を取り入れていきたいと考えています。うちでは新作を評価する際に、何か一つでも“挑戦”しているかどうかを重視します。コロプラのゲームには、挑戦はあってしかるべきなんです。

 例えば『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』では、当時あまりなかったネイティブアプリでリリースし、なおかつオンラインでの運用を取り入れました。また『白猫プロジェクト』では指1本で快適に楽しめる次世代インターフェース「ぷにコン」を開発し、スマートフォンでは難しいといわれていた3DアクションRPGを実現しました。さらに『ドラゴンプロジェクト』でも、たくさんのお客様が同時に楽しめ、アクション要素を強めたMMO(大規模多人数同時接続型)を取り入れることに挑戦しました。

『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』 (C)2013-2017 COLOPL, Inc.
[画像のクリックで拡大表示]

━━『白猫テニス』ではどんな挑戦が?

森先氏: 『白猫テニス』では“白猫”のIP展開を試したことと、ユーザー同士の対戦をメーンとしたPvP(プレーヤー同士の対戦)を取り入れたことですね。このようにコロプラとしてこれまでやっていなかったことを取り入れているかどうかを重視していて、これは今後も続けていきます。ランキングが固定化され、「スマホゲームってこういうものだよね」というユーザーの方々の認識に対し、少しでも新しい提案ができればいいなと思っています。

 コロプラはゲームの“多様性”を大事にする会社です。進化というのは1軸で進んでいくのではなく、さまざまな可能性を同時に世に放って、その中の1つが何かを得てまた次の時代を作っていくようなものだと思います。ですから新作を出し続けるというスタンスはこれからも変わりませんし、そこだけは譲れません。もちろん現在提供している各タイトルにおいても同様で、そのゲームシステム、世界観の中で新しい遊びを開発し続けることを大切にしています。今までとは違った仕掛けをたくさん用意してファンの皆さまに楽しんでいただき、さらにまた新しいゲームを投入して新たなお客様を呼び込んで生きていく……それがうちのスタイルだと思います。作り続けないと、発明も止まってしまいますしね。