面白いゲームを作っているだけでは勝負できない

━━それだけ熱心なユーザーが増えているのですから、逆に捉えればビジネスチャンスが広がったとも考えられますよね。

森先氏: もちろんスマホゲーム市場自体は大きくなっていますからね。そこでもう一つ変わったなと思っているのが、ユーザー層です。あまり周囲に流されず、自分が好きなゲームに熱中するようなコアファンだけではなく、みんなが遊んでいるゲームを遊びたいという層が非常に増えている気がします。ゲーム自体に熱気があると、そうしたユーザーの方々も集まってくるのですが、ユーザー数が減ったりするとすぐに別のゲームに乗り換えてしまう傾向が強いのではないかと思っています。

 スマホゲームランキングを見れば一目瞭然で、トップ10のゲームの顔ぶれはあまり変わりませんよね。人気のある一部のタイトルに人が集まり、ずっとそれが伸び続けます。このように人気ランキングが固定されるような状況になったのが2016年だと思います。

 2016年は『激突!! Jリーグ プニコンサッカー』『ドラゴンプロジェクト』『白猫テニス』の3本の新作をリリースしました。最後の『白猫テニス』の配信開始が7月31日で、その直前に『ポケモンGO』がリリースされたのですが、さすがに影響を受けないことはないだろうと予想していました。実際『ポケモンGO』はこちらが想像していた以上の出来でしたし、そんな状況下では『白猫テニス』は健闘したといえると思っています。

『ドラゴンプロジェクト』 (c)2016-2017 COLOPL, Inc.
[画像のクリックで拡大表示]
『白猫テニス』 (c)2016-2017 COLOPL, Inc.
[画像のクリックで拡大表示]

 このように、2016年は他社がリリースするタイトルとの兼ね合いについても、より考慮しなくてはいけないということが体感として分かりました。先ほど話したように、有名なヒットタイトルに人が多く集まるので、それが盛り上がっている間は他のタイトルに移ってもらえない可能性が高いからです。

━━いいゲームを次々投入していくだけではダメだと……。

森先氏: 当然面白いゲームであることが最重要ですが、それだけでなく他社の動向を注視しておかないと、こちらの事業展開も難しくなります。2~3年前なら、まだコロプラのゲームを選んでもらいやすい状況にあったと思いますが、現在はクオリティーの高いゲームがたくさん出てきています。しかも2016年になって「IP(アニメやゲームのキャラクターなどの知的財産)モノ」と呼ばれる有名なキャラクターを使ったゲームが増えてきました。強いIPを活用したゲームにランキングの上位が固定されてしまうので、今までは普通にゲームの面白さだけで勝負してもなんとかなったのが、それだけではうまくいかなくなりましたね。