プロモーションにもシナリオが必要

――マーケットの状況はいかがでしょうか。

木谷氏: 勝ち組がより勝ち、負け組との格差がより広がっているように感じています。SNSが普及するほど、その傾向は進んでいます。エンタメに限らず、どの業種もそうだと思います。勝ち残るためには、作品のクオリティーが高いのは当然ですが、プロモーションにもシナリオが必要です。

 今はマーケティングが難しい時代になりました。昔のほうがはるかに楽だったと思います。テレビでCMを流して、雑誌で広告を打っておけばいいという感じでしたから。でも、今の時代はいろいろなことを合わせ技でやっていかなければなりません。

――ミラ・ジョヴォヴィッチを起用した『カードファイト!! ヴァンガードG』のCMには驚きました。反応はいかがでしたか。

木谷氏: 反応は良かったです。特に海外で(笑)。なにより、会社の格を上げることに成功したと感じています。「ハリウッド女優を連れてこれるんだ」と。商売は非常にしやすくなりましたよね。ファンの中には「こんなことに力を入れるなら、別のことに力を入れろ」といった反応もありますが(笑)、「こんなことができるんだ」と、間違いなく一目置いてくれたとは思います。

『カードファイト!! ヴァンガードG』のCM

――「2億円プロジェクト」と話題にもなりました。YouTubeのCM動画を見た人も多かったと思います。

木谷氏: 今は、Twitterのフォロワー数だって、YouTubeの再生回数だって、みんなお客さんの目に見えてしまいます。当然これらの数字は多いほうがいいわけです。僕も、例えば洋画を見るときには、予告編のYouTubeの再生回数を参考にしたりします。2000万回とかいっていると、「どんな映画なんだろう、大作なのかな?」と思ってしまいますよね。特にライトユーザーはそうだと思います。プロモーションのシナリオを考えずにテレビCMを打つくらいなら、ネット広告を入れてYouTubeの再生回数を伸ばした方がよっぽど効果があるかもしれません。