「ラズパイオーディオ」でポタアンを自作できる……?

 皆さんは「ラズパイオーディオ」ってご存じですか? ラズパイというのは「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」の略で、英国のラズベリーパイ財団によって開発されている超小型コンピューターのこと。最も小さい基板だと、ほぼフリスクサイズ(って、分かりますか?)というもの。CPUやメモリー、ストレージ、入出力端子などを搭載する、1枚の基板だけで構成されたコンピューターのことです。これの拡張ボード端子に「DACボード」を取り付けると、パソコンなどに接続してオーディオを楽しめる「USB DAC」になったり、ポータブルアンプとして使ったりできるようになるそうです。

 ステレオサウンドのDigiFiブースでは「ラズパイオーディオの会」が出展していました。「Pi3」というものを使ったUSB DACだけでなく、超コンパクトな「Pizero」という基板を使った「Sabreberry DAC Zero」も試聴させてもらいました。

ステレオサウンドのDigiFiブースに出展していた「ラズパイオーディオの会」の展示
ステレオサウンドのDigiFiブースに出展していた「ラズパイオーディオの会」の展示
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「基板に付いているボタンを押すと曲送りができたり、音量調節ができるというのが新鮮! 小さいのにクリアな音で、そちらにもビックリしました」
「基板に付いているボタンを押すと曲送りができたり、音量調節ができるというのが新鮮! 小さいのにクリアな音で、そちらにもビックリしました」
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 もともと20年以上もアンプを自作してきたオーディオマニアの方々が、最近になってラズパイに対応するDACボードを設計し、メーカーに製造を委託して販売しているそうです。設計者の実績を基に、ファンたちが試聴もせずに購入しているそうです。

 「安くても良い音が出るところがラズパイの魅力」と担当の方は語っていましたが、まるで試食なしでチャレンジングなメニューに挑戦するみたいな……相変わらず“沼”の世界では面白いことが起きているなと、とても印象的でした。

 バリュートレードのブースでは、2月に設立された「ワンボードオーディオ・コンソーシアム」の規格に準拠したラズパイオーディオ用の「互換ケース」の試作品とDACボードを展示していました。

 コンソーシアムを設立したテクニカルライターの海上忍さんは、互換ケースについて「『自作パソコン』と同様にラズパイオーディオを自作できるようにするため、いろいろなDACボードを装着できるような互換性を持たせたもの」と話していました。

「ワンボードオーディオ・コンソーシアム」を設立したテクニカルライターの海上忍さんと一緒に持っているのが、ラズパイオーディオ用「互換ケース」の試作品だ
「ワンボードオーディオ・コンソーシアム」を設立したテクニカルライターの海上忍さんと一緒に持っているのが、ラズパイオーディオ用「互換ケース」の試作品だ
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「デモが行われていたUSB DACでは、スマホから曲送りなどの操作を行うようになっていました。宇多田ヒカルさんの『花束を君に』を試聴したところ、低音がどっしりと響いて、高音はせつなさを帯びるほどに心地よく、グッときました」
「デモが行われていたUSB DACでは、スマホから曲送りなどの操作を行うようになっていました。宇多田ヒカルさんの『花束を君に』を試聴したところ、低音がどっしりと響いて、高音はせつなさを帯びるほどに心地よく、グッときました」
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「オーディオライターの野村ケンジさんの個人ブース『野村家』で開催されたポータブルオーディオコンテスト『ポタシスコン』でも、エレコムによるラズパイオーディオが展示されていました。ラズパイのメーン基板とDACボードそれぞれにバッテリーをつなぐなど、かなりこだわった作り! エレコムグループでもラズパイオーディオに参入するかどうか検討していると担当の方は話していました」
「オーディオライターの野村ケンジさんの個人ブース『野村家』で開催されたポータブルオーディオコンテスト『ポタシスコン』でも、エレコムによるラズパイオーディオが展示されていました。ラズパイのメーン基板とDACボードそれぞれにバッテリーをつなぐなど、かなりこだわった作り! エレコムグループでもラズパイオーディオに参入するかどうか検討していると担当の方は話していました」
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 ラズパイオーディオはとにかく自分でイジれるのがマニアにはたまらなさそうです。半田ごてを使わずにDIYできる点も手軽で、海外では女性も広く楽しんでいるのだそうです。興味のある方はチャレンジしてみては?