季節ものの「さくら」定番曲が続々ランクイン

 そしてケツメイシ「さくら」(2005年作品)が7位、レミオロメンの「3月9日」(2004年)が20位と、季節ものの定番曲も上位入りしているのがまた興味深い。最新曲だけではなく、少し前の楽曲にも触れることでその良さに気づけるのは、音楽配信らしい利便性を生かした部分。

 桜の開花予想などが大きなニュースとなった2週前は、ケツメイシ「さくら」の11位のみならず、コブクロの「桜」が19位、中島美嘉の「桜色舞うころ」が20位と、桜ソングがこぞって急上昇していました。いずれもアーティストやレコード会社がこぞって桜ソングに注力していた2005年の作品ですが、単なる便乗に終わらず、その中から名曲が多数残ったわけですね。

 ちなみに今年の桜ソングは16位の大原櫻子「ひらり」が5週連続のトップ20で他は見当たらず。甘酸っぱい青春を感じさせる美しいバラードですが、やはり、競走馬は多いほうが良いレースになるということでしょうか。

 以上のように、定額制音楽配信のお気に入り登録では、新旧のテッパンな人気曲が出そろいました。なお、若者に大人気のback numberは、現時点では未配信。彼らも「花束」や「高嶺の花子さん」など超ロングヒットが多いので、もし開放されたら、ランキングを大きく揺るがすことでしょう。

ケツメイシ「さくら」(エイベックス)
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臼井 孝(うすい・たかし)
1968年京都府出身。地元国立大学理学部修了→化学会社勤務という理系人生を経て、1997年に音楽系広告代理店に転職。音楽作品のマーケティングに携わったあと、2005年にT2U音楽研究所を設立。現在は、本業で音楽市場の分析やau MUSIC Storeでの選曲(“イチオシ”および“特選”シリーズ)、さらにCD企画(『エンカのチカラ』シリーズや松崎しげる『愛のメモリー』メガ盛りシングルなど)をする傍ら、共同通信、Mora、月刊タレントパワーランキングでも愛と情熱に満ちた連載を執筆。Twitterは@t2umusic。