フジテレビジョンが中国向けの番組制作を拡大している。番組そのものを販売して現地で放送してもらう従来のやり方とは違い、ドラマやバラエティー番組を共同制作するのが特徴だ。フジテレビが中国で本格的な共同制作に乗り出すメリットはどこにあるのか。フジテレビジョン 国際開発局事業開発部 部長 早川敬之氏(以下、早川氏)、同副部長の久保田哲史氏(以下、久保田氏)、同企画担当部長の藤沼聡氏(以下、藤沼氏)に話を聞いた。

ドラマやバラエティ番組を現地で共同制作

 フジテレビは2015年11月、中国の大手メディアである上海メディアグループ傘下のSMGピクチャーズと、フジテレビのドラマ作品のリメイク権販売や共同制作などを行うパートナーシップ提携を発表した。出資を伴う共同制作の形を取り、フジテレビ側のスタッフが現地で制作に参加して、ドラマ「デート ~恋とはどんなものかしら~」をはじめとして3年間で5作品を制作する。

中国と共同制作でリメイクするドラマの第一弾となる「デート ~恋とはどんなものかしら~」。画像は日本版のもの
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 バラエティー番組でも同様の取り組みを始めた。11月から中国で放送しているのが、中国大手メディアである湖南TVと制作する中国版の「逃走中」だ。こちらも中国の制作現場にフジテレビ側のプロデューサーや構成作家、カメラマンなどの制作スタッフが参加しているのが特徴。重要なキャラクターである「ハンター」役が演技指導するなどして、共同制作している。

 人気は非常に高く、11月の第1回の放送ではテレビで高い視聴率を記録し、さらに湖南TVの配信サイト「マンゴーTV」では1週間で1億回の再生数を記録したという。こうしたバラエティー番組はドラマよりも続編を作りやすく、すでにシーズン2以降の制作を視野に入れている。将来は共同でオリジナルのバラエティー番組を作ることも考えているという。

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中国版「逃走中」の一場面。「映画のロケにも使われる施設で撮影するなど、日本版よりもお金のかかった豪華な作りになっている」(藤沼氏)
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