Oculus(オキュラス)のVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の予約が1月7日(日本時間)にスタートし、同時に価格が発表になりました。現地価格で599ドル。日本から購入した場合は、ハードウエア価格の8万3800円に出荷手数料が1万800円かかるため、約10万円ということになります。

オキュラスの公式ホームページに掲載の「Oculus Rift」
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 製品セットは、Rift本体、スタンド付きセンサー、コントローラー(Xbox One Controller)、リモコン型入力デバイス「Oculus Remote」と、ゲーム2本がバンドルされています。

 オキュラスはこれまで、ゲーム機本体にあたるPCと合わせて1500ドルには収めたいと言っていました。開発者向けにリリースした初代の「DK1」が300ドル、改良版の「DK2」が350ドル。PCの価格を1000ドルと考えると、高くても500ドルと見られていました。

 昨年末に、ゲーム2本がバンドルされると発表された時点で、高くなる気配はありましたが、予想を超えた値づけ。オキュラスは、ハードから利益を上げることを重視していないはずなので、これでも原価ギリギリということなのでしょう。

 Oculus Riftは、前述のように、実際に遊ぶとなるとNVIDIAの「GeForce GTX 970」やAMD(ATI)の「Radeon R9 290」といったハイスペックのグラフィックカードやGPUを積んだPCが必要になります。PCゲームが盛んな米国であれば、グラフィックスカードを300~400ドル程度で差し替えて遊べる人は結構いそうですが、日本では、多くの人は新たにPCを買う必要があり、プラス1000ドル以上(12万~15万円)のコストがかかります(オキュラスは、Oculus Riftが動作するPCを「Oculus Ready PCs」として推奨)。

 Oculus Riftで遊べるPCは、昨年10月に発表されたNVIDIAの予測では、2016年末時点で全世界1300万台ほど。Oculus Riftのワールドワイドのセールス台数は、クレディスイスの予測では、発売から1年で500万台。オキュラスとしても近い数字を目標にしていると思われます。価格設定の高さから、熱心なゲームファンがどれだけOculus Riftに手を伸ばすかが注目されましたが、最初の立ち上がりは順調のようです。1月7日に始まった事前予約では、3月28日の初期出荷分は受付開始から1時間後には終了しました(1月13日時点での出荷は6月)。

 VRヘッドマウントディスプイは、今年、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「PlayStation VR」(PSVR)が上半期にリリース予定。また、Steamを手がける米国のValveが設計し、台湾のHTCが製造するVRシステム「HTC Vive」が2月29日に予約受付を開始し、4月に発売するとアナウンスしています。いずれも価格は未発表。Oculus Riftの599ドルが一つの基準になりそうです(表参照)。

Oculus Rift PlayStation VR HTC Vive(SteamVR)
メーカー Oculus(オキュラス) ソニー・コンピュータエンタテインメント HTC/Valve
プラットフォーム PC PlayStation 4 PC
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のスペック パネル:有機EL
解像度(ドット数):「1080×1200」×2
フレームレート:90fps
パネル:有機EL
解像度(ドット数):「960×1080」×2
フレームレート:120fps
パネル:有機EL
解像度(ドット数):「1080×1200」×2
フレームレート:90fps
コントローラー Xbox One Controller/Oculus Touch
(2016年下半期発売予定)
PlayStaion Move 専用Steam VRコントローラー
トラッキング
(HMDやコントローラーの感知方法)
正面に置いた赤外線センサーで、赤外線LEDを埋め込んだヘッドセットの動きを感知 2つのレンズを搭載したPlayStation Cameraを正面に置いて、LEDを埋め込んだヘッドセットの動きを感知 レーザーを照射するベースステーションを、「3m×3m」~「4m×5m」のプレイ空間の角に2つ置いて、ヘッドセットの動きを感知(Lighthouseと呼ぶシステム)
発売日 予約受付中(3月28日以降発送) 2016年上半期予定 2016年2月29日予約受付開始(4月発送予定)
価格 599ドル/8万3800円(+出荷手数料1万800円)

2016年1月15日現在

主要なVRヘッドマウントディスプレイ3製品のスペックや発売時期。2016年上半期に相次いでお目見えする予定


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 PSVRについては、製品としての品質にこだわり、日本国内での生産を基本とするようなので、最初の出荷数はそれほど多くなさそうです。価格は、モーションコントローラのPlayStation Move(PS Move)が付属して、400~600ドルが予想ライン。500ドルを超えてくる可能性もあります。とはいえ、プレー環境から考えると、VRのマーケットを引っ張っていくのは、ワールドワイドで3500万台以上を販売しているPS4をプラットフォームにしているPSVRになる可能性も十分出てきました。