振って使うためのデザインと進化系セラミック

本間製作所「フェニックス」(サイズ直径26cm、重さ約1154g、板厚約2.5mm、飯田屋店頭価格1万7500円)
[画像のクリックで拡大表示]

 前ページまでの3つのフライパンは置いたままで使うタイプでしたが、この「フェニックス」は、振って使うためにデザインされたもの。通常、取っ手は上、もしくは横からギュッと握るための形状になっているのですが、これは、親指で上側を押さえて、下側を残りの指で支えるようにデザインされているのです。しかも、ほかのフライパンに比べると取っ手部分が短めで手のひらに収まるくらい。これがフライパンを上手に振れる仕組みなんだとか。

 材質はセラミックなのですが、通常セラミックというと、ツルツル、サラサラの手触り。それに対してフェニックスはザラザラの感触。これで、食材がくっつくことなく調理がしやすくなります。

 また、フッ素加工のフライパンは耐熱温度が250~270度なのですが、セラミックは400度まで可能。そのため、これはそのままオーブンに入れられるように作られています。実はこれはプロ用に開発されたもの。熱伝導率を高めるためにベースは3層の異なるアルミでできています。家庭で使うフライパンは揚げ物、煮物、炒め物、焼き物と幅広く対応できることが求められますが、プロがフライパンを使う目的は、焼き物と炒め物、そしてオーブン料理だけ。その3つの用途に特化しているんですね。

 ただし、振ることができるデザインといっても、フェニックスは重量級なので、握力、腕力がないと難しいかもしれませんが。

 フライパンは日々進化しています。種類も多く選ぶのは難しいですよね。どうやって選ぶのかと聞かれたら、私は「重さが一番重要」と答えます。重ければ重いほど寿命が長く、耐久性もあり、保温性も高いものなんです。今回紹介した進化系フライパンはすべて1000g前後のもの。最近では重いものが主流となっています。しかもその傾向は強まるばかり。今後どういうフライパンが登場するのか、フライパンの進化から目が離せません。(談)

(文/広瀬敬代 写真/菊池くらげ)