合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの料理道具を徹底比較する連載第18回は「計量スプーン&カップ」。量るための道具も日々進化しているのだそうです。続々と誕生しているのは新素材、アイデアが盛り込まれたユニークなもの。計量の始まりの話から最新の道具までを検証します。

レシピに材料の分量表示はなかった?

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計量カップ(左)と計量スプーン(右)。ここ数年でカラフルなものが多くなり、シリコン素材など、使いやすさを追求した商品も続々登場した
合羽橋の料理道具専門店飯田屋6代目、飯田結太氏
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 こんにちは! 飯田結太です。料理道具にはありとあらゆる専用の道具があります。「こんな細かいものまで!」と思う商品も数知れず。それらをつい集めてしまうのが私なのですが(笑)。今回は、料理のプロにとって基本中の基本である“計量”にまつわる道具を検証します。

 なぜ計量が基本なのかというと、プロがお客様に提供する料理は毎日同じ味であることが当たり前だから。「この間はおいしかったのに今日はしょっぱかった」では、お客様は通ってくれませんよね。毎日同じ味に仕上げるには、食材、調味料、出汁まで同じ分量を加えることが大切。そのために計量するんです。

 料理本は江戸時代からあったらしいのですが、調味料の分量を表示した料理本は、戦前はほぼなかったそうです。なぜかというと、料理の味は作る人の舌や経験で作られていて、分量を量っていないのでレシピを作るのが難しかったんですね。家庭料理も代々伝わってきた味を再現していくしかなかったんです。それを誰でもおいしく作れるように、レシピに調味料の分量を記して広く普及させたのが、女子栄養大学の創立者、香川綾さんだといわれています。香川さんは家庭料理で使われる調味料の分量を研究して、それを量れる計量カップとスプーンを発案し、料理の作り方を文章にして広めたのだそうです。すごいですよね。

 では、計量スプーンと計量カップの基本を紹介します。

 計量スプーンは30ccまで量るためのもの、計量カップはそれ以上の容量を量るときに使います。

 レシピ(国内のもの)で表示されている「大さじ」は15cc、「小さじ」は5cc、「1カップ」は200cc(米を量る場合は1カップ180cc)が基本の容量です。

 計量スプーンと計量カップの単位は「cc」や「ml」になっています。レシピを見ると「g(グラム)」で書かれているものがありますが、これは重さを表す単位ですよね。「グラム」と書かれている材料をスプーンやカップで量る場合は、材料の種類によってグラム数が異なるので注意してくださいね。(下記表参照)

食材 小さじ(5cc) 大さじ(15cc) カップ(200cc)
水・酢・酒 5グラム 15グラム 200グラム
醤油・みりん・みそ 6グラム 18グラム 230グラム
あら塩 5グラム 15グラム 180グラム
6グラム 18グラム 240グラム
上白糖 3グラム 9グラム 130グラム
グラニュー糖 4グラム 12グラム 180グラム
小麦粉(薄力粉・強力粉) 3グラム 9グラム 110グラム
かたくり粉 3グラム 9グラム 130グラム
ベーキングパウダー 4グラム 12グラム 150グラム
マヨネーズ 4グラム 12グラム 190グラム
ケチャップ 5グラム 15グラム 230グラム
ウスターソース 6グラム 18グラム 240グラム
油 ・バター 4グラム 12グラム 180グラム
粉チーズ 2グラム 6グラム 90グラム
農林水産省のサイトより引用、参考資料:女子栄養大学出版部「調理のためのベーシックデータ第4版」(2010年4月改訂)