合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの料理道具を徹底比較。今回は「揚げ物専用グッズ」。家庭ではあまりやらないという人も多いかもしれませんが、男の料理のなかで揚げ物は“華”。そこで、おいしい揚げ物を作るための4種の神器を解説します。

鋳鉄製の揚げ物専用鍋「岩鋳 鉄 天ぷら鍋平底」(直径25cm、板厚3mm、底厚5mm、5000円)
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揚げ物をするなら分厚くて大きな鍋が理想

 こんにちは、飯田結太です。私にとって揚げ物は男のロマン。揚げ物をおいしく揚げられれば料理の腕も上達すると思うんです。そこで今回は、そんな男のロマンを満たしてくれる調理道具を紹介します。

「揚げ物は男のロマンです!」と話す、合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏
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 まずは鍋について。揚げ物用の鍋といえば、銅製や鉄製がよく知られています。特に銅製は料亭や天ぷら専門店などでよく使われている、最も一般的な揚げ物用の鍋。では、家庭ではどうかというと、揚げ物専用の鍋よりも、フライパンや小さな両手鍋を使っている人が多いのではないでしょうか。

 では、実際においしい天ぷらやとんカツを作るためにはどんな素材で、どんな形状の鍋がいいのか。

 揚げ物を極めるために理想的な鍋は、“しっかりと厚みがあって大きな鍋”です。余裕があるなら、大きければ大きいほど良いと思います。なぜかと言うと、油の量が多いと食材が油の中で泳いで、食材全体に油が行き渡り、早くカラッと揚がるからです。


 揚げ物をする場合、最初に油の温度を適温にしても、食材を投入すると一度は温度が下がります。さらに、2投目、3投目のときには油の温度はどんどん下がっていくものなんです。

 最初に揚げたものはカラッと揚がっているのに、いろいろな食材を揚げていくごとにだんだんとベチャッ、クタっとしていくことがあります。それは油の温度が上がりきらないうちに次々と食材を投入していることが原因のひとつ。そして、鍋が小さくて油の量が少なかったり、蓄熱しにくい材質の鍋を使っているということも揚げ物をマズくしてしまう理由なんです。