レギュラーティからは6,100ヤード弱。グリーンの起伏が少ないのが救い

 スタート前、「マスター室」の男性スタッフさんが「チャレンジングなホールの連続。難しいけど面白いコースです」と力説していたが、本当にそんな感想を抱いてプレーを終了した。ただ、難コースの割にはスコアが崩れなかった。それには4つの理由があった。1つは使用したティだ。

難しいしいホールが続く。6番ミドルホールは大きな池越え
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このショートホールも難しかった。つらい記憶が蘇る(9番)
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景観の美しさが際立つ12番ショートホール
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チャレンジングな17番ミドルホール。でも無理攻めは避けたい
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 このコースのティインググラウンドは5つ。後ろから順に「BLACK」「BLUE」「WHITE」「GREEN」「RED」で、「WHITE」がレギュラーティ。スコアカードに記載された全長距離は「BLACK」7,107ヤード、「BLUE」6,831ヤード、「WHITE」6,099ヤード、「RED」4,958ヤード。

「ブラックティ」の利用は「メンバー同伴で4人の合計HCが40以内」が条件
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青は「バックティ」。4人の合計HCが「56以内」が利用条件となる
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 後ろの2つからだとかなり長いが、今回プレーした「WHITE」のレギュラーティからだと6,100ヤード弱で、決して長くはない。後方のティとは雲泥の差があるのだ。当日の設定とは必ずしも一致していないが、スコアカードを見ると、500ヤードを越える長いロングホールは18番だけ。110ヤードの短いショートホール(4番)や、334ヤードの短いサービスミドルホール(16番)もある。

この日は「白」のレギュラティからプレーした(16番)
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女性用の「レッドティ」。全長では5,000ヤードを切る(7番)
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ボールはピンに向かって一直線。かなり近そうだ(4番)
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会員さんが「さあ、サービスホールですよ。頑張りましょう」(16番)
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 2番目の理由は、多くのホールで「安全ルート」が確保されていたことだ。確かにパーオンを狙って果敢に攻めると厳しいバンカーや池、谷に捕まり、大叩きしやすい。しかし、アベレージゴルファーはプロや上級者ではないのだ。己の実力をわきまえ、安全地帯をコツコツ進めばボギーで上がれる公算が大きい。途中でミスしたら一気に挽回しようとせず、ダブルボギー狙いに切り替える。ここでは勇ましいパワーや度胸はいらない。弱気な性格の人の方が、結果的に好スコアで上がれるコースではないかと思う。

5番ミドルホールでは右サイドに危険な池が登場する
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最短距離を狙わず、左側から攻めればそう難しくないはずだが(5番)
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 3番目の理由はグリーンのアンジュレーションが意外に少なかったことだ。全体は巨大なワングリーンで、3番や8番などではその大きさにあ然とした。しかし、起伏は比較的少なく、スピードも9.0フィートと慣れた水準だった。フェアウエーの起伏が強いだけにグリーンでは起伏を抑え、バランスを取ったのかもしれない。やはりスコアはパット次第である。

3番ホールのグリーンは特に大きく感じられた
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比較的穏やかな傾斜。常連さんはやはりパターが上手い(6番)
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 最後が救済措置の多さだ。良し悪しは別にして「前方特設ティ」は全ホールに設置してある。しかも結構、前方に置かれている。セルフプレーで回りキャディさんがいなかったためボールが見つからず、OBと判断してお得な前4でプレーした場面もあった。

全ホールに前方特設ティがあるコースは珍しい(6番)
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「前4」ティは前方ポールの近くに設定されていた(5番)
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 だが、もしこれらの有利な条件が反転すれば、話は全く逆になる。「BLACK」や「BLUE」ティからなら距離はぐっと長くなるし、「安全ルート」を求めないプロや上級者さんは常に「パーオン」狙いだ。そうなれば途端にコースが牙をむく。

 特に危険なのがバンカーである。総数は85個。数が多いだけでなく、所々に配された巨大バンカーはみなアゴが高く、見ただけで恐怖心を抱かせる。前方特設ティがなかったなら、狭いホールでは「連続OB」の悪夢に襲われていたかもしれない。

厳しいバンカー。ボールを曲げると大変なことになる(14番)
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上級者さんは池など恐れてはいないのだろう(8番)
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 コースレートは「BLACK」が73.7、「BLUE 」が71.0、「WHITE」が69.2、「RED」が65.1。ゴルフ場が「千葉県最高峰のコースレート」と自慢するだけあって73.7という数字はなかなかお目に掛かれない高水準である。

 なお、コースレート査定時にレギュラーティ扱いだった「BLUE」ティはアコーディア・ゴルフの運営になってからはバックティとなり、現在は「WHITE」ティ(査定時は「フロント1」)がレギュラーティとして使用されている。

レイアウト図には「BLACK」以外のティが書かれていた(10番)
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右に傾斜したフェアウエー。こんな点にも要注意だ(13番)
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 プロや上級者さんにはかなり難しく、アベレージゴルファーにとってもそれなりに刺激的なコースと言っていいだろう。「ウチはアスリート系のゴルファーが多い。『あのホールを今度こそ攻略したい』と考えるようなゴルファーに人気があります」(男性スタッフさん)という説明も分かるような気がした。

常連さんは「面白いコースですよ」とプレーを楽しんでいた(13番)
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難しいバンカーにも動揺しているようには見えなかった(7番)
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 プレースタイルは乗用カート利用で、「キャディ付プレー」と「セルフプレー」の選択制。しかし、「キャディさんは周辺のグループゴルフ場と合わせて13人。予約状況を見ながらやり繰りしている」(キャディマスター室の男性スタッフさん)のが実情で、大半の組はセルフプレーである。

乗用カートは自走式。先に進んでしまい、慌てて戻って運転することもあった(10番)
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焦っている時ほど慎重な運転を心掛けたい(10番)
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 コースコンディションはどうか。「厳冬期」「セルフプレー中心」と難しい条件が揃っていたので最初は心配したが、そこまで悪くはなかった。確かに目土が施されていない傷跡や、足跡が残ったままのバンカーなど気になる個所はあったが、逆にグリーンを中心に丁寧な整備状況に感心するシーンもあった。

目立つ足跡。バンカー均しは励行したい(3番)
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同伴者さんは丁寧にバンカーを均していた(16番)
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少し荒れた感じのティインググラウンドもあった(14番)
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コンディションの良好なグリーンが多かった(1番)
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 季節的な要因もあってコース内に花は皆無だった。目立った樹木は杉の木。それでも15番ホールやクラブハウス周辺、アプローチ道路などには立派な桜並木が造られ、春に向けての期待が膨らんだ。また気が付かなかったが、12番ホールのグリーン奥にはツツジが植えられていて4月から5月にかけて美しい花が楽しめるそうだ。今回は花木よりも池の鴨の方が印象に残った。

13番ホールではファエウエー中央に樫の木が登場した
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所々で見掛けた桜並木。春が待ち遠しい(15番)
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 売り物にしている「乗用カートのフェアウエー乗り入れ」はこの日、好天にもかかわらず「不可」。「霜の降りる季節は芝の保護を優先するため乗り入れをしておりません」と男性スタッフさんは申し訳なさそうに頭を下げていた。

池にはたくさんの鴨がいた。ちょっと寒そうに見えた(6番)
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フェアウエー乗り入れ不可。霜で芝が傷んでいるためだという(3番)
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 寂しく感じられたのは、むしろコース内施設の方だった。「売店」は無人で、主役は自販機。「避難小屋」は老朽化が進み、立派な造りの「トイレ」は静かに往時を偲ばせていた。この「売店」「避難庫」「トイレ」の3点セットはOUTコース、INコースとも中盤の1カ所にまとまっており、珍しい配置だった。

INコースの売店。事前に小銭を用意しておき、飲料を購入(15番)
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売店内部。無人で自販機がドンと置かれていた(6番)
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「避難小屋」は老朽化が進んでいた(7番)
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コース内トイレが立派な造りなのにはちょっと驚いた(15番)
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 コース内にはセルフでもプレーしやすいように様々な工夫が施されていた。ヤーデージ杭や当日のピン位置が赤、白、青などの色で識別できるようになっているのは他のアコーディア・ゴルフグループのゴルフ場と同じだが、幾つかのホールではグリーンセンターから50ヤード手前の地点に白い大型のマーカーが埋め込まれていてとても役立った。

残り200ヤードを示すヤーデージ杭。まだ陽の沈むのが早い(17番)
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ヤーデージ杭も残り距離ごとに色分けされていて便利だ(11番)
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白旗はピン位置がグリーンの中央であることを意味する(9番)
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「グリーンセンターまで残り50ヤード」。この表示は有り難い(5番)
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 ティインググラウンドから230ヤードの地点にはティショットの狙い場所となるポールが設置され、攻略ルートに迷いうことはない。OUT、INコースとも終盤の2ホールに夜間照明設備が整っている。

ティショットの狙い場所にはポールが立ち、打ちやすい(3番)
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夜間照明設備があると夕方でも安心してプレーができる(17番)
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 ティインググラウンドや乗用カートに置かれたレイアウト図も役に立った。ショートホールでは当日のピン位置までの距離が正確に表示されている。これも同グループの特徴で、賛否はあろうが、エンジョイ派のアベレージゴルファーにとってはクラブ選択の際の貴重な判断材料となる。

乗用カートに搭載されたコースレイアウト図
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当日のピン位置はハンドルに挟まれたこの図で確認する
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使用するティ次第で難易度はぐっと違ってくる(14番)
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正確な表記がとても有り難かった(14番)
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