防球ネットの登場にビックリ。厄介なのはクリークと難グリーン

 遅くなってしまったが、肝心のコース紹介に移りたい。グリーンはA、Bの2つで共にコーライ芝。全長距離はAグリーン使用の場合が最長で6,175ヤード、Bグリーン使用の場合が同じく6,219ヤード。「狭くて長い」というイメージのある河川敷コースにしては短い方だ。

 また、OUTコースはロングホールが3つあってパー37。INコースはロングホールが1つしかなくパー35。スタート地点に立つ「スタートハウス」に男性スタッフさんが常駐し、進行を見守る。

全組「手引きカート」でのラウンド。スタート前、久々の感触を味わう
[画像のクリックで拡大表示]
「スタートハウス」。花壇には「AGC」のマークが造られていた
[画像のクリックで拡大表示]

 スコアカードに記載されたティインググラウンドは「バック」「レギュラー」「フロント」「レディス」の4つだが、「バックティ」と「レギュラーティ」は競技会や特定の休日以外には使用不可で、通常は「フロントティ」からのプレーになる。通常営業日に「レギュラー」と呼ばれるティインググラウンドからプレーできないのはかなり異例だ。

通常は白の「フロントティ」でプレーする(1番)
[画像のクリックで拡大表示]
「レディスティ」と「シニアティ」は並んでいることが多い(1番)
[画像のクリックで拡大表示]

 この点について関係者の方に尋ねると「打球事故防止のためです。防球ネットの設置がフロントティを基準に設定されているのです」。またコース内には「レディスティ」とは別に「シルバーティ」が用意されているが、この2つは多くのホールで並んでおり、やはり実質的なティインググラウンド数は2つとなる。

「レディスティ」と「シルバーティ」が前方に設置されたホールも多い(2番)
[画像のクリックで拡大表示]
中にはティマーカーが3つ並んでいるホールもあった(3番)
[画像のクリックで拡大表示]

 コースレートはAグリーン、Bグリーンとも同じ。バックティからで70.0、レギュラーティで69.2、フロントティで68.7だ。この数字は思った以上に高い。「全長距離が短いのになぜ、コースレートが高いのだろう」と初来場の同伴者さんが首をひねる。他の2人もスタート前に同様の疑問を抱いていたらしい。

 改めて「スタートハウス」で男性スタッフさんに聞いてみた。「距離が短いのに難しいのはなぜですか?」。だが、こんな質問をする客は滅多にいないらしく、「さぁ、うーん…」と要領を得ない。

 近くでこのやり取りを聞いていた会員さんらしき人が親切に教えてくれた。「実際にプレーしてみると、距離が短いという感じはあまりしません。むしろフェアウエーが狭く、グリーンでスコアを崩しやすいコースなのです」。

2グリーン。手前のBグリーンの方が穏やかそうだった(12番)
[画像のクリックで拡大表示]
手前が1番、奥のグリーンが8番。パター力が問われるコースだ
[画像のクリックで拡大表示]

 確かにそうだった。1番ミドルホールで最初に目に飛び込んできたのは右側の土手との間に設置された防球ネット。三角形に組まれた木に支えられており、まるで“漁網”のようだ。

 「ティショットでボールがネットに当たった場合は無罰で打ち直しできる」特別ルールが適用されるのだが、2度、3度と当てると後続組の目線が気になり、諦めて大きく左方向に打つ人が多い。だが、左側にはクリークが潜む。防球ネットがコースを狭め、感覚的にはフェアウエーの左半分しか狙えないような印象を抱く。

打球事故防止用に置かれた防球ネット。やはり気になる(1番)
[画像のクリックで拡大表示]
2打目地点。振り返ってみるとフェアウエーは広々としていた(1番)
[画像のクリックで拡大表示]

 “漁網”は次の2番ミドルホールと、INコースの12番ロングホールにも出現してティショットに重圧を掛ける。「大丈夫ですよ。慌てず、ゆっくりやりましょう」と励ますが、ボールを網に当て、何度も打ち直す同伴者さんの耳には届かない。ゴルフ場側は「ネットを設置してからは打球事故がグンと減りました」と効果を強調する。「安全は全てに優先する」のが鉄則。慣れるしかない。

2番ホールにも防球ネット。ティインググラウンドの端に立って打つ
[画像のクリックで拡大表示]
INコースでは12番ロングホールで“漁網“が登場する
[画像のクリックで拡大表示]

 防球ネットがなくてもフェアウエーサイドにクリークのあるホールが多く、コースを実際以上に狭く感じさせる。例えば15番ミドルホール。左右にクリークがあり、ティショットをちょっと曲げただけでもロストボールになりやすい。16番ミドルホールでは2度、クリーク越えのショットに挑む。池越えは5番ホールと17番ホールの2カ所。荒川沿いだからということでもないだろうが、「ウォーターハザード」には事欠かない。

最も狭く感じた15番ミドルホール
[画像のクリックで拡大表示]
16番ミドルホールでは2回、クリーク越えを強いられる
[画像のクリックで拡大表示]
グリーン手前のクリーク。こちらの方がややこしい(16番)
[画像のクリックで拡大表示]
池というか幅広いクリークというのか。こんなハザードも目立つ(2番)
[画像のクリックで拡大表示]

 その分、バンカーが少ないのが救いだった。18ホールで計17個。これだけ少ないゴルフコースも珍しい。しかも、アゴの高い本格的なバンカーは数えるほどで、バンカー嫌いのゴルファーには天国かもしれない。

11番ショートホール。初めて厳しいバンカーを意識した
[画像のクリックで拡大表示]
バンカーの数は少ない。滅多に入らなかったが…(13番)
[画像のクリックで拡大表示]

 「狭さ」「ウォーターハザード」以上に厄介だったのは、やはり「グリーン」だった。この日使用したのはAグリーン。過去にこのコースでプレーした経験からしても、AとBでは難易度に差があるように感じられる。Aグリーンの方がアンジュレーションがきついのだ。中央部分が盛り上がったお椀型や2段グリーンもある。

当日はAグリーンでプレー。1番ホールから傾斜の強さに戸惑った
[画像のクリックで拡大表示]
2番ホールのグリーンも強い起伏がプレーヤーを悩ませる
[画像のクリックで拡大表示]

 OUTコースからスタートすると、最初の1番と2番で、この「グリーン上のうねり」の洗礼を受け、最後の18番ホールで再びマウンドの傾斜に泣かされて、「グリーンの難しいコースだ」というイメージを抱いて帰路につく人が多いようだ。もちろん老舗のゴルフ場らしく、Bグリーンも小さな砲台グリーンで、易し過ぎるということはない。

砲台型グリーン。手前に落ちたボールが斜面に跳ね返された(2番)
[画像のクリックで拡大表示]
有終の美。苦戦しつつも、最後は見事に真ん中からボールを沈めた(18番)
[画像のクリックで拡大表示]