60年の歴史。都内唯一の会員制ゴルフ倶楽部。離れた練習場が弱点

 最大の魅力はアクセスの良さだ。住所は東京都北区。23区内に18ホールを持つ本格的なコースは「若洲ゴルフリンクス」と「赤羽GC」の2つしかない。会員制ゴルフ倶楽部となると、ここが唯一の存在だ。最寄り駅はJR埼京線の浮間舟渡駅。赤羽駅から同駅までの乗車時間はわずか4分。新宿駅からでも18分という至便さだ。

JR埼京線の浮間舟渡駅は赤羽駅から2駅目だ
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現れた送迎バスは想像していたよりも小型だった
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 しかも、浮間舟渡駅からは送迎バスが運行されており、朝6時45分から9時30分まで15分おきに計12便。帰りも午後1時から20分おきに5時(平日)まで13便(休日は最終利用者まで対応)あり、困ることはない。乗車時間は約5分。徒歩でも駅から10分と掛からない。

5分ほどでクラブハウスに到着
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送迎バスを降りると、宅配便で送ったバッグの確認を求められた
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 もちろんクルマでも便利だ。首都高速5号線(池袋線)の板橋本町出口からは15分程かかるが、近くには環状7号線や8号線、外環道などが走り、都内や埼玉県南部ならどこに住んでいてもアクセスに不自由さを感じることはない。狭く見える駐車場も最大115台の収容が可能だ。

クルマでの利用者も多い
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クラブハウス前の駐車場
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 開場は1957年(昭和32年)。今年11月には60周年を迎える。現存する都内のゴルフ場としては「小金井CC」「東京都民ゴルフ場」に次いで3番目の長い歴史を誇る。5年ほど前までは施設の古さが大きな弱点だった。しかし、クラブハウスを新築、古臭いイメージを一新した。

 外観は英国の邸宅風。赤羽GCの周辺には公園や神社があり、周囲は静かな住宅地。「地域との調和を考えると奇抜なデザインではなく、落ち着いた建物の方が溶け込みやすい」との判断から、現在のデザインを採用したのだという。

英国の邸宅を模したクラブハウス
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周辺は浮間公園や氷川神社のある住宅街だ
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 入口のシンプルな扉を入ると、左側に受付とプロショップ。共にコンパクトで機能優先の設計。奥のラウンジも簡単な打ち合わせスペースといった感じだ。ロッカールームは広いが、ゲスト用のロッカーは2段式で狭く、厚手の上着を着用する冬場などは使いにくい。「ここまでコンパクトにしなくても良いのに」というのが率直な感想だった。

エントランスは質素な感じがした
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受付。反射照明などを用いて上質感を演出する
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ロビーの一角に造られた簡単なラウンジ
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ゲスト用ロッカーは2段式。ハンガーも1本しか用意されていない
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 浴室や脱衣場にももう少しゆとりが欲しかった。狭い敷地に新設したクラブハウスなのでやむを得ない面はあるが、トイレ・洗面所などを含め、全てが「コンパクト」である。ただ、ロビーは吹き抜けで天井が高く、洒落た照明などがそうした不満を和らげてくれる。

コンパクトな浴室。窓の外は塀。利用時はジェットバスになった
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脱衣場も小ぎれいにまとまっていた
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天井に吊るされた照明が印象的。1階正面が玄関。隣が受付
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階段の踊り場には美しいステンドグラスが飾られていた
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 2階は広かった。階段を上るとレストラン。1階と同じ英国風の照明や調度品できれいにまとめ、河川敷にあるゴルフ場とは思えない優雅さを演出している。ラウンジも2階の方はスペースが広く、重厚感のあるソファーが「こちらが本当のラウンジですよ」と主張しているかのようだ。

きれいになったレストラン。シックな照明が好印象
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2階には本格的なラウンジがある
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 レストランからの景観は、残念ながらあまり良くない。窓の外は土手。コースとの往復用に土手の上を走る“送迎バス”や、そのバスを利用するプレーヤー、さらにランニングを楽しむ近所の人やサイクリストの姿が見られる程度だ。コースは土手の反対側にあるため、クラブハウス側からは全く見えない。

コースとクラブハウスの間は小型バスで移動する仕組み
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土手の上を走るランナー。気持ちが良さそうだ
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 当日は自宅からのアクセス時間が短かったため、レストランで朝食を頂いた。注文したのは「朝定食」(840円、税込み、以下同)。他に「モーニングセット」など3種類を用意。昼食はメニュー数の多さに驚いた。全部で21種類。カレーだけでも6種類ある。最も高額なメニューが「とんかつ定食」などで1,350円。1,000円以下のメニューも多く、良心的な値付けが多い。

朝定食は税込み840円。内容は一般的なもの
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人気があった「つみれ鍋焼きうどん」(1,050円)
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 「ウチのつみれは魚肉でなく鶏肉を使っています。美味しいですよ」と勧められるままに「つみれ鍋焼きうどん」(1,050円)を注文。「本日のおすすめランチ」(1,250円)を食べた同伴者さんは「思ったよりも量が足りない」とちょっぴり不満げだった。ビール(生中)は700円で他のメニューに比べ安くはなかった。

 受付もレストランもスタッフさんの対応は優しく親切。客同士の会話にも接待ゴルフ場のような仰々しさはなく、館内全体にフレンドリーな空気が漂っているのが微笑ましい。

「本日のおすすめランチ」(1,260円)はそばと天丼の組み合わせ
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ビール(生中)は税込みで700円。ジョッキは大きめだった
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 「練習場」(ドライビングレンジ)がクラブハウスから離れているのは大きなマイナス材料。クルマを利用すれば数分の距離だが、歩きでは10分ほど掛かる。普段は「戸田橋ゴルフ練習場」という名前で一般客相手の営業を行っており、ゴルフ場と同じ系列とはいえ一体感は他のゴルフ場に比べると弱い。

河川敷にある戸田橋ゴルフ練習場。早朝から賑わっていた
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ドライビングレンジは広い。みんな元気いっぱいだ
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 その分、打席数は63と圧倒的に多く、前方ネットまでの距離も240ヤードと広い。当日ラウンドする人に対しては「2ケース(48球)を無料提供している」ので、練習ボール代を気にする必要もない。ただし、ボールはかなり使い込んだものが多く、古いボールの中に白いボールが混ざっているという感じ。

正面の奥に「240」の標識があった
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ボールは使い込んだものと新しいものの混合
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 パター練習場(2面)とバンカー、アプローチの専用練習場はスタートホール近くにあり、朝、時間に余裕がない場合はドライビングレンジに行くのを諦め、こちらで小技の練習に励むことになる。

パター練習場は2面
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1番ホール近くにはバンカーとアプローチの練習場がある
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