「そういえば、ちょっと前にEOS Kiss X9iって出なかったっけ?」とお気づきの方もいるだろう。以前、「快速AFと自然な描写が魅力 キヤノン『EOS Kiss X9i』」で実力をリポートしたが、今回紹介する「EOS Kiss X9」はそのライト版のような位置づけの入門者向けデジタル一眼レフカメラだ。だが、ライト版とは思えないほどの画質や基本性能を持っていた。

キヤノンの入門者向けデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X9」。ボディーカラーは、EOS Kiss X7で人気を集めたホワイトモデルに加え、EOS Kissで久々となるシルバーモデルも用意する。実売価格は、ボディー単体モデルが6万5000円前後、EF-S18-55 IS STM レンズキットが7万4000円前後、ダブルズームキットが9万円前後
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主力のEOS Kiss X9iと比べてもさらに小さく軽い

 EOS Kiss X9の魅力は、何といっても小ささと軽さにある。バッテリーとメモリーカードを含む総重量は約453gと、EOS Kiss X9iの532gと比較しても約80gも軽い。サイズもひとまわりコンパクトなので、ほかの荷物と一緒に携行するのも楽チンだ。とかく荷物が増えがちな小さい子ども連れのママさんなどにはうれしいポイントに違いない。

 初心者にはうれしい「ビジュアルガイド」も搭載している。モードダイヤルを回した際に表示されるグラフィカルな撮影ガイドで、その撮影モードを使えばどんな写真が撮れるかを視覚的に分かりやすく伝えてくれるものだ。初めてデジタル一眼を買う人でも、迷わず操作できるだろう。

レストランでハンバーグステーキを撮影。料理モードも備えるが、露出オーバーになりがちだったので絞り優先オートに切り替え、なおかつマイナス補正をかけた。ISO2500まで上がったが、ハンバーグの質感はまずまずか(EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM使用、ISO2500、1/80秒、F5.6、-1補正)
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品川でオフィスビルを撮影。ガラスの写り込みや窓枠のエッジなど、とてもシャープに写っている。撮影時のレスポンスも良好で、スナップにも好適だと感じた(EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM使用、ISO100、1/250秒、F7.1)
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新たに搭載したバリアングル液晶は、ハイアングルやローアングル撮影で威力を発揮する。路地にいたネコを地面スレスレからローアングルで撮影。ライブビュー撮影では、デュアルピクセルCMOS AFによって高速かつ正確なピント合わせが可能だった。タッチAFとタッチシャッターも実に便利だ(EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM使用、ISO160、1/80秒、F5.6)
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オートフォーカス測距点は9点(中央1点クロス)で旧モデルのEOS Kiss X7と同等だが、通常の撮影であまり困ることはないだろう。ヨコバイ系の虫を捕まえているハチの顔を狙ってフォーカスしたが、正確にピント合わせができた。光学ファインダーでのオートフォーカスもなかなかの精度である(EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM使用、ISO640、1/400秒、F9.0)
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約2420万画素のAPS-C型CMOSセンサーはEOS Kiss X9iと同じ。感度はISO100~25600(拡張時は最大ISO51200)となっており、高感度も同等だ。連写は最高約5コマ/秒と、実用上問題のない性能を有している。船溜まりで操船している男性を狙ったが、レスポンス、描写ともに素晴らしいものだった(EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM使用、ISO125、1/400秒、F5.6)
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