ニコンから、スペックを飛躍的に高めたフルサイズデジタル一眼レフ「D850」が登場し、写真業界で話題を呼んでいる。先代の「D810」から画質や操作性、信頼性を大幅に進化させ、スチルからムービーまでプロフェッショナルの要求に応える素晴らしい1台に仕上がっていた。9月8日の発売日を前に、ひと足早く実力を紹介したい。

ニコンが9月8日に発売するフルサイズ一眼レフ「D850」。ボディー単体モデルの実売価格は37万円前後
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画素数は4000万画素超に、画像処理エンジンやAE/AFセンサーはD5と同じ

 D850の撮像素子は有効4575万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーで、有効3635万画素だったD810よりも1000万画素ほどの高画素化が図られた。実効感度はISO64~25600で、拡張するとISO32~102400まで対応する。

 主要な部分は、同社のフラッグシップ機「D5」と共通する部分が多い。最新のEXPEED 5を採用した画像処理エンジン、-3EVの低輝度測光に対応した180KピクセルRGBセンサー、153点のAFシステムはD5と同じで、暗いシーンでも高速かつ正確にピント合わせが可能になっている。

 何よりスゴいのが高速連写性能だ。有効4575万画素の高画素でありながら、秒間最高約7コマの高速連写が可能なのだ。別売のマルチパワーバッテリーパック「MB-D18」(実売価格は5万円前後)と追加バッテリー「EN-EL18b」(実売価格は1万5000円前後)を装着すれば、なんと約9コマまでスピードアップが可能なのである。これほどの高画素でこれだけの連写ができるなんて、かつて一眼レフに描いていた夢に近づいたと感じさせる。動画もフルサイズフォーマットベースの4K画質となり、広角や魚眼レンズ使用時でもワイド感あふれる迫力のある撮影が可能だ。

オブジェをF11まで絞って撮ったカットだが、構成するパーツの緻密な写りが素晴らしい。日に晒されて色あせかけている微妙なカラーも、うまく捉えている印象だ(AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED使用、ISO64、1/200秒、F11)
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本州から四国に渡るフェリーで。真剣にファインダーをのぞいて撮影するフォトグラファーに向けてシャッターを切ると、彼が手にしていたニコンの「New FM2/T」にしっかりとフォーカスが合った。D5よりも大きい光学ファインダーは実に見やすい(AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED使用、ISO64、1/1600秒、F1.4)
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D850を持って撮影の小旅行に出て、およそ256GBほど撮影したが、バッテリーのゲージはわずかにひとつ減っただけであった。バッテリーはニコンの主要機種と併用できることもあり、充電器とともにいくつか自前のバッテリーを持参したが、出番がまったくなかった。バッテリーがこれだけ持つとなると、もっといろいろ撮りたくなる(AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED使用、ISO64、1/8000秒、F1.4)
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海上を疾走する1台の水上バイクをF1.4の開放で高速連写してみた。オートフォーカスのモードは3D-トラッキング。絞り開放でも、ピントを外すことなく有効4575万画素で秒7コマで連続撮影できた。APS-C相当でクロップ撮影してもD500と同等の画素数が得られるので、すごいデジタル一眼レフだということがお分かりいただけるだろう(AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED使用、ISO64、1/6400秒、F1.4)
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