今回は、シグマ初のミラーレス一眼「sd Quattro」を取り上げる。2月に開かれたカメラ機器の展示会「CP+」で衝撃的なデビューを果たし、大きな話題を呼んだ製品だ。APS-C型のFoveon X3 Quattroセンサーを搭載し、シグマ製のシグマSAマウントレンズが装着できるのが特徴で、Artシリーズなどの高性能レンズでFoveonセンサーの描写が楽しめる。三井カメラマンに、さまざまなレンズを使って撮影してもらった。

 Foveonセンサーを積んだレンズ一体型の高画質デジタルカメラ「dp Quattro」シリーズをリリースしているシグマから、ついにレンズ交換式のミラーレス一眼カメラが登場した。その名は「sd Quattro」だ。

シグマが2016年7月上旬に発売した、同社初のミラーレス一眼「sd Quattro」。実売価格は、ボディー単体モデルが8万2000円前後、Artシリーズの明るい単焦点レンズが付属する「30mm F1.4 DC HSM Art レンズキット」は11万5000円前後と手ごろ
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 sd Quattroは、dp Quattroシリーズで定評のある三層構造のAPS-C型Foveon X3 Quattroセンサーを搭載することで、3900万画素相当の解像感と描写が味わえるミラーレス一眼カメラだ。同等のセンサーを搭載するdp Quattroシリーズは、21mm相当/28mm相当/45mm相当/75mm相当の単焦点レンズ一体形だったが、sd Quattroはユーザーが自由にシグマSAマウントレンズを交換して撮影を楽しむことができる。Foveon X3 Quattroセンサーは、解像感や発色などで定評があるが、その描写をさまざまなシグマ製レンズで味わえるのは魅力だ。Artラインの明るいレンズや高性能のズームレンズ、超望遠ズームレンズなどでFoveonの世界を堪能できるからである。

 sd Quattroの特徴的なボディーデザインはとても斬新で、いかにもシグマらしい。手に持ってみると、しっかり手になじんでホールド感もいいのだ。大型のグリップは手に合わせてポジションを取りやすく、前後に配置されたダイヤルの節度感とのマッチングも良好だ。メニューもシンプルで使いやすい操作体系となっている。

シグマのQuattroシリーズらしく、ほかにはない個性的なデザインを採用する
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背面の操作ボタン類はやや多め。露出補正ボタンなどのすぐ左には、メーンの液晶モニターとは別に表示パネルが埋め込まれ、設定値が表示される
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電子ビューファインダーはかなり右手寄りに設けられている
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 ミラーレス一眼となって一番うれしいのは、オートフォーカスが正確になったところだ。明るいレンズを絞り開放で使っても、薄いピントを確実に合わせられる。レンズによってフォーカススピードの差はあるが、一般的なスナップや風景、ポートレート撮影などでは十分実用的な速度だと感じた。

高倍率ズームレンズでトウモロコシ畑を狙った。dp Quattroでは撮れない世界も、このsd Quattroならば撮影できる。青空とのコントラストがFoveonらしい描写である(18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM | Contemporary使用、ISO100、1/640秒、F8.0)
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開放F値1.8のシャープなズームレンズでボケ味を楽しむ。立体的な表現と夕方の淡く色づいた光の様子を、sd Quattroは忠実に捉えてくれた(18-35mm F1.8 DC HSM | Art使用、ISO100、1/1600秒、F1.8、-0.7補正)
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Contemporaryラインの標準ズームを使い、オブジェをアップで撮影。物体が放つオーラと、微妙なシェイプを忠実に撮影できた。明るいArtラインのレンズも最高だが、ブラブラ歩きにはこの手のズームレンズもいい(17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporary使用、ISO100、1/200秒、F7.1、-1.3補正)
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