2016年4月に登場したプロ仕様のAPS-Cデジタル一眼レフ「D500」のライト版ともいえる「D7500」が登場した。定評のある写りやサクサクとした機敏な動きはD500そのままに、ボディーを軽量かつ握りやすい構造にして扱いやすさを高めた。いくつかのスペックはD500に届かない部分もあるが、その分価格が抑えられており、APS-Cデジタル一眼レフの決定版ではないか!と感じるほどの出来栄えだった。

ニコンが6月9日に発売した高性能デジタル一眼レフ「D7500」。実売価格は、ボディー単体モデルが14万8000円前後、18-140 VRレンズキットが18万5000円前後
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AF測距点や連写性能は落とされたが、ボディーが軽くなって軽快に扱える

 APS-C一眼レフのフラッグシップとして君臨するD500は、フルサイズのフラッグシップモデル「D5」とともに、報道やスポーツなど失敗が許されない過酷な環境下でも確実に撮影できる「仕事」の道具として評価が高い。広範囲にち りばめた153点のオートフォーカス測距点や、2088万画素で秒10コマの高速連写が可能な点、マグネシウム合金と炭素繊維複合素材を採用したモノコック構造のボディーなど、プロの信頼をしっかりと受け止めてくれる仕様だ。

 今回登場したD7500は、D500と同じ撮像素子を採用しつつ、オートフォーカス測距点を51点に、連写を秒8コマに、SDカードスロットをシングルスロットに絞り、ボディーは高剛性炭素繊維複合素材モノコックとした。いわば、D500を「デチューン」したカメラだといえる。

 とはいえ、D7500を使っても装備を絞った廉価版という印象はまったくなく、逆に「D500はオーバースペックだったのではないか?」と思ってしまうほど撮影が快適で楽しかった。多くの写真ファンにとって、D7500はバランスのよいカメラだと感じる。

D500のデチューン版ともいえるD7500だが、使っていてそのような印象はほとんど受けない。確かに、オートフォーカスの測距点こそ少ないが、多くのシーンでは51点でも不自由は感じなかった。動作は機敏だし、何よりも軽いので持ち運びが楽チンであった。公園の水道を縦位置で撮ったが、D7500には縦位置シャッターを可能にするマルチパワーバッテリーパックは用意されない点に留意したい(AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR使用、ISO2000、1/8000秒、F5.6、+0.7補正)
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タッチパネルを採用した3.2型のチルト式液晶は使いやすい。水平線を行くヨットを海面ギリギリのローアングルで狙ったが、バリアングルと違ってすぐ起こせるチルト式のおかげでいいシーンを逃さず撮影できた。タッチAFやタッチシャッターにも対応している(AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR使用、ISO100、1/640秒、F9.0)
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測距点は51点で、153点のD500よりは少ないものの、オートフォーカスは高速で快適である。51点のうち15点はクロスタイプセンサーで、うち1点はF8対応だ。さまざまなAFモードなどを使い分けてみたが、どのモードでも正確かつスピーディーにピントが合った。D500と同様、動体にも強い印象だ(AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR使用、ISO100、1/500秒、F8.0)
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