写真家の三井公一氏に注目の最新デジカメをいち早く試してもらい、撮って出しの実写画像を紹介する連載。今回は、キヤノンが4月末に発売した高画質コンパクトデジカメ「PowerShot G7 X Mark II」を紹介する。1型のCMOSセンサーと明るいレンズを小型軽量ボディーに詰め込んだ実力派で、ベストセラーとなった先代モデル「PowerShot G7 X」に改良を施して完成度を高めた。注目の画質や使い勝手を三井カメラマンが検証した。
キヤノンが2014年10月に発売した高画質コンパクトデジカメ「PowerShot G7 X」は、写りとボディーサイズ、そしてデザインを高いレベルでまとめたことが評価されてベストセラーとなった。この4月、新たなデザインと新機構のチルト式液晶をまとった後継モデル「PowerShot G7 X Mark II」が登場した。
側面に緩やかなカーブを配していた先代とうって変わり、直線基調でシャープな趣となったG7 X Mark II。ボディー前面にはグリップが新設され、ホールド感が高められた。ボディーの上面もエッジが立った段差が設けられ、全体的にクールな印象のカメラに生まれ変わった。背面のチルト式液晶モニターは、上方向に180度のみだった可動範囲が、下方向にも45度広げられたので、ハイアングル時のフレーミングも楽チンになったのがうれしい。
レンズ周囲に配されたコントロールリングは、切り替えレバーにより「カチカチ」と先代同様にクリック音がするモードと、無音でスムーズな動きのいずれかが選べるようになった。コントロールリングには機能をいろいろと割り当てられるが、好みに応じて操作感も変えられるのはユーザーにとって心憎い配慮といえる。配慮といえば、USB端子経由で充電できるようになったのもうれしいニュースだ。これにより、旅行中でもスマートフォンで使用しているモバイルバッテリーで充電できるのが心強い。