リコーイメージングから、驚異的な高感度性能を誇るデジタル一眼レフカメラが登場した。根強いファンの多いペンタックスブランドやシリーズ伝統の独自機能を受け継ぐ「PENTAX KP」は、コンパクトなボディーながら上位機種に迫る描写や高感度画質、手になじむ操作性を備えている実力派だ。

リコーが2017年2月末に発売したデジタル一眼レフカメラ「PENTAX KP」。ボディー単体モデルの実売価格は12万5000円前後で、交換レンズが付属するキットモデルは用意しない。写真のレンズは、デザインと明るさが魅力の2倍ズームレンズ「HD DA 20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR」(実売価格は8万円前後)だ
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ISO80万超えの超高感度に対応し、撮影シーンが広がる

 PENTAX KPは、ローパスフィルターレスの新しいAPS-C型イメージセンサーと最新の画像処理エンジン「PRIME IV」との組み合わせにより、最高でISO 819200という超高感度性能を手に入れた。月明かりしか届かない真夜中の河原にたたずむ猫も、シャッター速度を上げてぶらさず明るく撮れるだろう。強力なボディー内手ぶれ補正機構との相乗効果で、撮影シーンをグンと広げてくれると感じた。もちろん、画質を重視すれば常用できる感度の範囲は狭くなるが、薄闇で高速シャッターを切りたいシーンや、より被写界深度が欲しいときに躊躇なく絞り込んでの撮影が可能になる。

 ボディー内手ぶれ補正機構を応用し、イメージセンサーを1画素ずつ動かしながら4枚の写真を連続撮影して合成し、解像感の高い写真を得る「リアル・レゾリューション・システム」や、撮影中にイメージセンサーを微細に動かしてローパスフィルターの効き具合を変えられる「ローパスセレクター」など、Kシリーズ伝統の機能もしっかり搭載する。

PENTAX KPは、やはり高感度が注目できるカメラだ。ISO 819200という最高感度ではやはり画質が荒くなるので、どうしても記録しなければならないというときの緊急用と考えたほうがよい。一般的には、この客車のカットのようにF22まで絞ってピントを深くしたい場合などに使うと効果的だ。ISO6400で撮影したが、暗部はややノイズが乗ってくる(smc PENTAX-DA 12-24mmF4 ED AL使用、ISO6400、1/30秒、F22.0、-1補正)
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夜のショーウィンドウをISO25600で撮影。ややノイズ感があるが、このぐらい雰囲気が写し取れれば問題ないだろう。人工光源もうまく補正されており、夜のスナップやポートレート撮影も面白そうだ(HD DA 20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR使用、ISO25600、1/20秒、F5.6)
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バーのサインをISO12800で。木製の看板だがディテールも残っており、立体感や色合いも良好だ。APS-C機としては上々の高感度特性であることが分かる。PENTAX KPは、どんなシーンでも軽快に写し取ることができる遊撃手のような存在だと感じた(HD DA 20-40mm F2.8-4ED Limited DC WR使用、ISO12800、1/125秒、F3.5)
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