クラシックな見た目と最新機種にふさわしい機能を両立した秀作

 「C」ポジションにすることでプラスマイナス5段まで補正ができるようになった露出補正ダイヤルや、シャッタースピードダイヤル内の小窓にISO感度設定を設けた「Built-In ISOダイヤル」など、従来機種で感じていた不満を見事に払拭した造りがニクい。アナログ感あふれるノスタルジックな外観に、最新スペックで武装したX100Fは、独特の存在感を持つ高級コンパクトデジカメの佳作だと感じた。

レンズは、35mm判換算で約35mm相当。開放F2を誇る明るさだ。安定した描写と色再現性はさすがフジノンレンズだと感じさせる。裏原宿で発見したカラフルなボードとチェアを、見た目そのままに写しとることができた(ISO200、1/300秒、F2.0、+0.3補正)
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先代から受け継がれた描写の良さと趣のある外観は、オトナが持つデジタルカメラとしての品格を十二分に備えている。ちょっとお洒落をしての外出やパーティーなど、フォーマルな場所に持ち出せるのがX100Fのいいところだ(ISO200、1/280秒、F5.6、+0.3補正)
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絶大な人気を誇る富士フイルムのフィルムシミュレーション。なかでも、味のあるモノクロームに仕上げるアクロスモードは秀逸だ。フォーカスレバーで古民家の神棚にピントを合わせ、囲炉裏に炭をくべる女性をスナップ。トーンあふれるモノクローム写真を得ることができた(ISO400、1/60秒、F2.0、-1.3補正)
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アナログカメラ的な使用感を備えつつ、動作はキビキビとしてストレスがない。それで富士フイルムらしい色合いで撮影できるとあらば、思わず欲しくなってしまうのも無理はない。10cmのオートマクロでラテを撮ったが、とても雰囲気のある写りになった。X100Fは、日常的なさりげないシーンからスナップショット、風景などを美しく記録できるカメラだと実感した(ISO200、1/550秒、F2.0、+0.7補正)
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三井公一(サスラウ) Koichi Mitsui
氏名 iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。著書にはiPhoneで撮影した写真集「iPhonegrapher―写真を撮り、歩き続けるための80の言葉(雷鳥社)」、「iPhone フォトグラフィックメソッド(翔泳社)」がある。公式サイトは http://www.sasurau.com/、 ブログは http://sasurau.squarespace.com/、 ツイッターは @sasurau