キヤノンの「EF24-105mm F4L IS USM」といえば、2005年9月に初代「EOS 5D」とともにデビューし、ベストセラーとなったレンズだ。この11月、EOS 5Dシリーズの最新モデル「EOS 5D Mark IV」が登場するとともに、このレンズも「EF24-105mm F4L IS USM II」へとリニューアルした。

キヤノンが2016年11月に発売した標準ズームレンズ「EF24-105mm F4L IS USM」。実売価格は14万円前後だが、現在品薄状態となっており、入荷未定とするショップが多い
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 旧モデルは、僕も仕事から作品までフル活用した思い出深いレンズだ。発売当時はスペックも描写性能も満足度が高かったと記憶しているが、初代は1200万画素だったEOS 5Dも、いまや5000万画素強のモデルが登場する時代になった。2014年には、シグマがまったく同じスペックのレンズを発売して高い評価を得ていただけに、やや時代遅れの感も否めなかった。

 僕の知り合いの職業カメラマンを見渡すと、今でも旧モデルを使用している人が少なくない。旧モデルは中央部こそシャープなものの、周辺部の画質が心許なく、周辺減光も激しい。オールドレンズのような味があるともいえるが、仕事で使うにはちょっとクセが強すぎる。今回のリニューアルを待ちに待っていたプロやハイアマチュアも多いのではないだろうか。

 EOS 5D Mark IVに装着して実写をしてみると、旧モデルとの描写性能の差は一目瞭然。EOS 5D Mark IVに旧モデルを装着して使った経験はないので、実のところ主観でしかないのだが、初代EOS 5DやEOS 5D Mark IIに旧モデルを装着して撮影した画像とは、カメラの進化を差し引いても明らかに次元が違う。

今回の作例は、有効3040万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載した最新モデル「EOS 5D Mark IV」(実売価格は40万円前後)と組み合わせて撮影した
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 撮影した画像を拡大すると、単焦点レンズ並みの繊細さも感じられる。絞り開放から高い解像力を発揮し、絞るとさらにキレが増していく。明るさはF4と、ズームとしてはいわゆる“小三元”にカテゴライズされるが、フルサイズ機に装着すればボケの量は決して小さくない。IS(手ぶれ補正機構)を搭載していることや、105mmまで伸びることを考えれば、これ1本で旅行に出かけてもいいし、明るい単焦点レンズと併用する使い方もアリだと思う。

ショーウィンドウ越しに撮影。ボケ味はふわっと柔らかく、テーブルフォトにもよさそうだ(EOS 5D Mark IV使用、93mm、1/100秒、F4、ISO400)
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個人的にはズームより単焦点が好きな僕も、出会い頭のスナップではやはり標準ズームのありがたみを感じずにはいられない(EOS 5D Mark IV使用、85mm、1/320秒、F5.6、ISO100)
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レンズに直接太陽光が当たっている状況だったが、くっきりとした像を結んだ。次頁で紹介している最新のコーティング技術の恩恵だ(EOS 5D Mark IV使用、50mm、1/50秒、F4、ISO100)
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これもド逆光。中央よりやや右下に小さなゴーストが見られるものの、Photoshopで簡単に消せるレベル。光源が写り込みやすい広角端でこの性能というのは心強い(EOS 5D Mark IV使用、24mm、1/200秒、F8、ISO100)
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