秒単位のシャッター速度が手持ちで撮れる!

 オリンパスは、フォーサーズ規格の一眼レフ時代からボディー側に手ぶれ補正機構を搭載してきた。その効果の強さがひとつのウリだったが、2016年2月に発売した望遠レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」では、初めてレンズにも手ぶれ補正機構を搭載。ボディー側とレンズ側のデュアル補正により補正効果を高められるようになった。この12-100mmも5段相当の手ぶれ補正機構を搭載しており、OM-D E-M1 Mark IIなど5軸シンクロ手ぶれ補正を搭載するカメラに装着すると、掛け合わせで約6.5段分の補正が可能になる。

 OM-D E-M1 Mark IIとこのレンズの組み合わせは、発売当初から「夜景が手持ちで撮れる」と話題になっていた。僕も、発売前のベータ機で試していたが、たしかに手持ちで1秒や2秒といった常識では考えられないシャッター速度でも手ぶれせずきれいに撮れた。今回改めて実写したが、2秒は余裕だった。4秒にもなると、さすがにブレるカットが増えたものの、連写で何枚か撮れば1枚は使えるという感じだ。よほど真っ暗な場所でない限り、感度を上げれば2秒で十分撮影できるはずなので、構図の固定や場所取りといった目的でもない限り三脚はいらなくなる。本当にこれは革命的なことだと思う。

 レンズ自体の描写も、このズーム倍率を考えたら十分なレベルだ。絞り開放からシャープで、1段絞るとさらにキレが増す。焦点距離や被写体によっては、ほんのわずかに周辺の甘さや歪曲収差が目につくこともある。しかし、一般的な撮影であれば無視してよいレベルで、光学技術の進歩にはつくづく驚かされる。

あえて54mmと長めの焦点距離にして、シャッター速度は2秒に設定。手持ちで撮ってこれだけシャープというのは、もはや驚きでしかない(OM-D E-M1 Mark II使用、ISO200、2秒、F6.3、54mm)
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スナップや風景では、ブレを生かした表現が効果的なことも。それが三脚なしで撮れるのはありがたい(OM-D E-M1 Mark II使用、ISO200、1/1.3秒、F5.6、31mm)
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以前は、高感度描写がマイクロフォーサーズの弱点だったが、OM-D E-M1 Mark IIはISO3200でも十分実用できる。このレンズとの組み合わせはまさに無敵だ(OM-D E-M1 Mark II使用、ISO2000、1/80秒、F4、38mm)
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