今回のお題は、ソニーの高倍率ズームデジカメ「Cyber-shot DSC-RX10M3」だ。1型の積層型CMOSセンサーを搭載する「Cyber-shot DSC-RX10M2」の派生モデルで、レンズを35mm判換算で600mm相当までカバーする光学25倍ズームに変更したのが特徴。1型センサーを搭載する高倍率ズームデジカメの画質や速写性能を高く評価している落合カメラマンだけに、望遠撮影性能が高まったDSC-RX10M3の登場は相当衝撃だった様子。

 ワタシ怒ってます。ソニー「DSC-RX10M2」が発売されてわずか8カ月のあのタイミングで新たなモデル「DSC-RX10M3」を発表しますぅ? しかも、RX10M3はテレ端が600mm相当にまで伸ばされているという暴挙(?)にも出ていた。「DSC-RX10」に惚れた過去を持ち、パナソニック「LUMIX DMC-FZ1000」のテレ端400mm相当の画角を重宝し、さらには的を射るRX10M2のスペックアップにおメメがハート型になっていた私にとって、そりゃー目の毒以外のナニモノでもありゃしまへんっつうもんでごわす。

2016年5月に登場したレンズ一体型の高倍率ズームデジカメ「Cyber-shot DSC-RX10M3」。実売価格は16万5000円前後で、発売以来ほとんど価格が下がっていない。主要な店舗では在庫はほとんどなく、大手カメラ量販店では10月以降の納品となっている
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 ここでまずハッキリしておきたいのは、私はRX10とFZ1000とRX10M2を所有しているということ。そして、RX10M2+FZ1000のシャッターを切った回数は、同期間の一眼レフのそれを余裕で上回っていたことも重要なポイントだ。要するに「1型センサーを搭載する高倍率ズームレンズ搭載コンデジ」に病的なまでにハマっている私なのである。RX10M3の登場に狼狽しないはずがない。

 さらに不幸は重なる。紙媒体のほうでRX10M3のインプレ記事を書くことになってしまったのだ。発売前に使えるのである。使用感が確かめられちゃうのである。あまりにも悲惨な展開だ。これ以上の危険な仕事があるだろうか。万一の場合(買いたくなった場合)、労災は適用されるのか!?(笑)

 イヤな予感ほど的中するというのはこの世の常でありまして、初めて使ってみたRX10M3は、なんというか、その、ヒジョーに、タイヘンに、モーレツにヨイものだった。少なくとも、私のハートを鷲掴みにするには十分すぎるほどの機能・性能とキャラクターを有しているヤツだったのである。RX10M2の仕上がりを知っていれば、RX10M3のデキは、まぁいってみりゃ想定内のもの。その「想定内の仕上がり」が「予想通りのドンピシャ具合」であったことに逆にシてヤラれてしまったのだ。

 漠然と「こうなって欲しいなぁ」などと思っていたものが、そのままカタチになって目の前に現れたような展開である。据え膳食わぬは男の恥。チト違うか。ま、何はともあれ、私はさほど躊躇することなくRX10M3の「予約購入」を決断することになった。デジカメを予約してまで買うのは久々だ。おかげで、発売日に無事、入手することができている。めでたしめでたし。

485mm相当での撮影。1型センサーとはいえ(1型センサーだからこそ?)被写界深度は極端に浅い。ISO感度は「高速」設定(速いシャッタースピードを維持することを優先した制御)のISOオートによるもの(485mm相当、ISO4000、1/500秒、F4.0、-1.7補正)
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テレ端(35mm判換算600mm相当)の最短撮影距離はレンズ先端から約72cmと、かなり寄れる。ただし、同250mm時の最短は約140cm。近接撮影する機会が多いなら、最短撮影距離の変化には十分に慣れておく必要がありそうだ(600mm相当、ISO400、1/1000秒、F4.0)
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赤の再現も巧みだ。低感度時の画質そのものに不満をおぼえることは、個人的にはほぼ皆無である(554mm相当、ISO250、1/500秒、F4.0)
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